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「コンディション不良」でも《別大マラソン3位》青学大・黒田朝日の衝撃…昨年好走の大阪を回避の意外なワケは? 原晋監督が明かした“まさかの答え”
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酒井俊作Shunsaku Sakai
photograph byAFLO
posted2026/02/04 11:02
昨年の大阪に続く2度目のマラソン挑戦となった別大で3位に食い込んだ青学大の黒田朝日。なぜ前回好走の大阪ではなく別大を選んだのだろうか
あれから1カ月。レース前日の会見でも登壇したときに知り合いを見つけたのか、テレビカメラや記者がスタンバイするなか、笑顔で手を振った。1年ぶりのマラソンを目前にしても自然体だった。
レース前には、原晋監督からLINEでメッセージが届いた。
《少しは調子が上がってきたかな。リラックスしていこう。エンジョイ!》
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黒田はやはり肩の力が抜けていた。
《ボチボチです(笑)ノンプレッシャーで楽しんできます》
「はっきり言ってコンディション不良に近い状態」
あの激走からまだ日が浅い。黒田は前日会見でも「箱根に一番合わせていたので、あの時点が絶好調。現状に関してはその時に比べるとはっきり言ってコンディション不良に近い状態」と明かしていた。原もまた、無理させる考えはなかった。2度目のマラソンは失敗することも多い。そんなことも念頭に入れ、黒田に指示を出した。
「自己ベストを必ず狙う必要はない。2時間10分を切ってくれれば、それで十分。あえて欲を言うなら、MGCシリーズを1枠取ってくれ」
そして、黒田は「ボチボチ」なはずなのに、いざ走りだすと別府湾から吹き込む寒風を切り裂き、持てる力を出しきった。
本調子でなくても、2028年ロサンゼルス五輪マラソン日本代表選考会として27年秋に行われる「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」出場権を獲得してみせたのだから、吉田に後れをとったとはいえ、「地力」の確かさを示すレースになった。
黒田の表情も晴れやかである。
「レースが始まったら全集中で。最後の(吉田との)競り合いは完全にマラソンの経験値の差、単純にスタミナの差だと思っています。ラスト1kmを切って自分の足が完全に止まっていた。マラソン練習に特化してやっていない。そこの差かなと思います」

