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「体も心もあれだけ鍛えていたのに…」新体操ロンドン五輪代表が出産後に思わぬ苦戦「あまり眠れず、精神的にきつかった」それでも“両立”目指す理由
posted2026/01/27 11:02
新体操団体「フェアリージャパン」でロンドン五輪に出場したサイード横田仁奈さん。現在はスポーツ事業を展開する会社で働きながら子育てに奮闘する
text by

石井宏美Hiromi Ishii
photograph by
Hideki Sugiyama
18歳でロンドン五輪に出場するなど新体操の日本代表として活躍してきたサイード横田仁奈さん。2022年に早稲田大学競走部の監督も務める大前祐介さんと結婚し現在は一児の母として育児に奮闘する。アスリートの出産、子育てのリアルとは?〈全3回の2回目/つづきを読む〉
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2023年春には待望の第一子が誕生した。育児本やSNSなどから情報を収集し、参考にしたが、どれだけ情報をかき集めても、必ずそれが自身にも通じるとは限らなかった。
「新体操の団体では常に自分以外の人の動きや手具の動きを予想しながら動いていたので、事前に準備ができていましたが、もちろん子どもはそうはいきませんよね。だから子どもが1歳半になるまでは気持ちに余裕がなかったですし、本来の自分ではいられなかったような気がします。現役時代、あれだけ体力やメンタルを鍛えていたのである程度は自信があったのに、出産も子育てもこんなにも違うんだと痛感しました(苦笑)」
「お互い役割分担を…」話し合った育児
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家事や子育ての分担に関しては日ごろから大前さんと定期的に話し合いを持ちながら、お互いの仕事のスケジュールや子どもの成長段階に応じたニーズの変化を共有し、柔軟に役割を調整してきた。
「主人も働きながら監督業を行っているのですが、子どもが生まれた当初もかなり忙しくしていたので、ほぼ私が子どもを見ていました。ただ私が仕事に復帰するときは『お互いに役割を分担しないとね』という話をして、1カ月かけてお風呂の入れ方やミルクのあげ方、寝かし方などをみっちりと教え込んだんです。今は基本的に土日は私が子どもを見ていますが、主人も長期休暇や合宿があるのでコミュニケーションを取りながら必ずどちらかが子どもを見るようにしています」

