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日々是バスケBACK NUMBER
「治療が遅れたら命にも関わる病気」バスケ人生初の3カ月離脱…24歳河村勇輝を支えたNBAブルズ好きの父と八村塁の励まし「“血栓発覚で解雇”から再契約」
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宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byKiyoshi Mio
posted2026/01/20 11:01
NBAシカゴ・ブルズと再びツーウェイ契約を結んだ河村勇輝(24歳)。Gリーグの舞台で3カ月ぶりに実戦復帰を果たした
「父はあまり話す方ではないんですけれど、『必ずカムバックしよう』と、本当に力強く言ってくれて。そこでパッと気持ちを切り替えられました。もうやるしかないんだな、起こったことは変えられないから、前向いてやるしかないと思えた。母からもメッセージをもらい、両親の偉大さを改めて感じましたね」
血栓は、普通の怪我とは違う。最低3カ月と言われた離脱期間を、リハビリによる回復で縮められるわけではない。それも、河村が感じたフラストレーションのひとつだった。それまでは、怪我で最も長く離脱していたときでも3週間で復帰していた。2023年4月、横浜ビー・コルセアーズでプレーしていたときに大腿二頭筋を痛めたときで、全治4週間と言われていたのを3週間で復帰している。しかし、今回はそういうわけにはいかない。
「違う怪我だったり、ふつうの外傷だったりしたら、もしかしたら1週間とか 2週間早められることもあり得るとは思うんですけど、最低3カ月っていうのを言われていたので」と河村。だからこそ、父の言葉は大きな支えになった。
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「おかげで、(診断と解雇を)伝えられた次の日から、この3カ月間を自分にとって素晴らしく成長できる、いい3カ月にしようと切り替えてやれたので、充実した生活を過ごせたと思います」
河村の支えになった八村塁の存在
この3カ月の間、家族以外にも支えとなった人たちがいた。その一人が、日本代表のチームメイトで、ロサンゼルス・レイカーズの八村塁だ。今、NBAでプレーしている日本人選手は河村と八村の2人。それだけに、お互いに相手のことを気にかけ、連絡を取り合っているという。血栓で契約を解除されたときにも、八村から連絡があったという。
河村がブルズと再契約した後、八村はこう語っていた。
「河村くんとは連絡も結構取っていて、彼がどれだけ悔しかったかっていうことを言っていた。こうやって復活できて、(ブルズと)サインしたときにまた連絡も来て、シカゴでまた会いましょうということを言われたので、僕もすごい楽しみにしてます」
11月半ば、河村がシカゴで治療とリハビリを始めて1カ月ほどたった頃、レイカーズの遠征試合がミルウォーキーであった。八村はふくらはぎの痛みで試合に出なかったのだが、それでも河村は、八村に会うためにシカゴから90キロ運転してミルウォーキーまで行ったのだという
「試合後に1時間ぐらい、バスケットのことだったり、シカゴの生活だったり、レイカーズのことやLAでの生活だったり、お互いの近況みたいなことをいろいろ話せました。(3カ月離脱している間には)たくさんの方に、フィジカルの部分だけではなくてメンタル的なところも支えてもらったのですけれど、塁さんがその一人かなと思っています。また(1月26日に)レイカーズがシカゴに来ると思うんで、その時に僕もコートに立てるようにしっかりと準備できたらいいなと思っています」


