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スポーツ・インテリジェンス原論BACK NUMBER
「ファストフードしか食べられない日も」アメリカでの“悩み”を告白…佐々木麟太郎20歳が語る、“超難関”スタンフォード大学での多忙な時間割「移動が過酷でした」
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生島淳Jun Ikushima
photograph byShiro Miyake
posted2026/01/09 11:06
スタンフォード大学の佐々木麟太郎(20歳)。NumberWebの単独インタビューに応じた
しかし、実質的にカンファレンスが解体されることになり(フットボールビジネスの影響)、行き場を失ったスタンフォードは遠く離れた大西洋岸のACCに所属することになった。これによって大陸横断の遠征が避けられなくなった。アメリカ国内では、ビジネス優先のあおりで、学生が不利益を被っているという見方もある。
しかも日本と違って、アメリカの大学野球ではナイトゲームがある。
「金曜は夜、土曜はデーゲームの場合もあれば、ナイトゲームの場合もあります。夜の試合でたいへんなのは、終わってからの食事です。その時間はファストフードしか食べられるものがない場合も多い。コンディションのことを考えると、食事にもこだわりたいですが、そこがアメリカの難しいところですね」
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さらに、大学がある西海岸と東海岸では3時間の時差もある。ジェットラグ(時差ボケ)、移動、ナイトゲームの三重苦と言ってもいいだろう。
「正直、1年目は環境へのアジャストメントに追われた1年だったと思います。ナイトゲームの翌日のデーゲームも結構、キツくて。体のリカバリーが本当に重要だなと思い、寝ている間にも回復を促すということで、ホテルの部屋に入ったら、すぐにテンシャルさんのBAKUNEに着替えて、足への負担も考えサンダルも履き、とにかく効率のよい回復のために1秒もムダには出来ないと感じてました」
2025年、これが佐々木自身が選んだ生活だった。振り返ってみれば、日本のプロ野球、そして日本の大学進学も選択肢にはあったはずだ。しかし、アメリカを選んだことに後悔はない。
「スタンフォードを選んで良かったと思います。大学選びで、5校訪問させていただいた時にも感じたんですが、アメリカのコーチはポジティブな面に注目してくれるんです。加点法というか。僕の場合は、パワーがすごいと。長打力をどんどん伸ばしていこう、ということをどの学校でも言われました。日本では、成長のために欠点、弱点を克服していこうというアプローチを採ると思います。自分はもともとネガティブ思考なところがあるんですが、『それよりも長所を伸ばしていこう』というプラス思考に惹かれましたし、1年目もそれを実感しました」
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「僕のニックネームは“リニー”です」。続きではスタンフォード大での日常をさらに聞いていく。

