「目が合った瞬間、全力で跳ぶしかない」エバデダン ラリーが語る“天才セッター”ブリザールの衝撃「僕のバレー人生で一番、打たされている」
 

ラリー　打ちやすいです。ちょっとのずれも許さないというメンタルで練習もやっているように思います。ずれたらすごく悔しそうにしているので。やはり、第一は質なんですね。上げ方ではなくて。

福澤　コンビの完成度はどうですか。

ラリー　そこはすごく懸念していたところですが、コンビの精度も高いですし、これからさらに上がってくると思います。今はまだお互い手探りの部分があって、「100」が出る回数が少ない。いいところで「100」を出せるようにコンビを完成させなくてはなりません。

新監督・サムエルボ就任後の変化

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福澤　今年は新戦力が充実しているというのも特徴ですが、監督がトーマス・サムエルボになったことも大きな変化ですね。実績のある監督（フィンランド、ロシア、カナダの代表監督を歴任）が来たわけですが、どんな変化がありましたか。

ラリー 「サムさん」って呼んでいるんですが、サムさんは細かいですね。バレーへの向き合い方、我々選手に対しても細かいです。ここはこうしていこうという決まりごとが細かくあって、それによってみんなで一つの方向に向かっていく考え方だと思います。例えば、ブロック2枚ついた時に相手選手はどういう打ち方をしてくるかと考えるのではなくて、事前にこことこことここに入って戦術をちゃんと組もうと考えます。臨機応変ではなく、ベースをしっかり持って戦うことを監督は重んじていると思いました。

福澤　そのパターンがいくつもあって、それをチームとして徹底的に固めていくということですね。

ラリー　そうです。

福澤　昨シーズンは、1セットあたりのブロック決定本数でリーグ3位、ミドルブロッカーのベスト6にも入りました。今シーズンはどこを目指していますか。

ラリー　去年も今年も、シーズンの序盤はあまり手応えを感じていなくて。去年は、試合を重ねてくごとに、相手の特徴をようやく掴んで、はまってきたなという感触を得ていました。今年も正直言うとまだ気持ちのいいプレーはできていないので、シーズンの終わりには昨年同様はまってるなと思うバレーができたらいいなと思っています。でも去年と同じ方向性ではダメだとは思っています。

ブロックについて「面白く取り組めた」ことは…

福澤　ブロックに関しては、前任のローラン・ティリ監督からもそうですし、サム監督からも新たな知識が入ってくると思いますが。「こういう考え方もあるのか」と思った点などはありますか。

ラリー　そうですね。シーズンが始まる前にブロックのステップについて教わりました。

福澤　ブロックの基礎中の基礎ですね。

ラリー　はい。そうなんですが、僕自身にとっては新しいことだったので、すごく面白く取り組めたんです。何かと言うと……。