テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
佐々木朗希「マジ?」NHKが捉えた山本由伸ブルペン入り「球場がザワついたのは18回1死」「大谷翔平は26時就寝→翌日先発」ドジャースWS死闘ウラ話
posted2025/11/23 06:02
ワールドシリーズ第3戦、ベンチで会話する佐々木朗希、大谷翔平、山本由伸
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
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MediaNews Group/Pasadena Star-News via Getty Images
6時間39分の大激闘…朗希、由伸と抱き合い
ドジャースとブルージェイズが相まみえたワールドシリーズ(WS)第3戦は、WS史に残る死闘となった。
その中で大谷翔平は初回に右翼線二塁打を放つと、3回に憧れのシャーザーから2号ソロを右翼席へ。5回は左中間へタイムリー二塁打。1点勝ち越された直後の7回には、日本選手初のWS1試合2本塁打となる3号を左中間へ運び、再び同点とした。
9回以降は4打席連続で敬遠。延長17回2死一塁でも四球を選び、1試合4敬遠はPS新記録で、5四球はPSタイでWS新記録となった。9出塁はレギュラーシーズンを含めてもメジャー最多タイだ。1試合4長打は1906年フランク・イズベル(ホワイトソックス)以来、119年ぶり2人目。PS通算本塁打も11本とし、松井秀喜の10本を抜いて日本選手単独最多に立った。
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延長11回は2度目の敬遠で出塁し、ムーキー・ベッツの左前打で進塁した際に不自然な足の運びを見せた。トレーナーとロバーツ監督が二塁に直行。大谷は右脚を伸ばし、短いダッシュをこなし、軽症を強調した。
17時11分に始まった第3戦は、日付を越える10分前の23時50分、延長18回にフレディ・フリーマンのサヨナラ弾で決着した。大谷は左翼後方ブルペンで準備をしていた山本の元へバンザイしながらダッシュ。左翼ライン際で佐々木朗希らと輪になって抱き合い歓喜した。
試合時間はWS史上2番目となる6時間39分。大谷の野球人生で最も長い夜は記録尽くしとなり、試合後の中継局のインタビューでは、翌日の登板を含めて率直な思いを漏らしていた。
「うれしいし、ホッとしたような気持ちもある。勝ったのが全て。今日の自分のプレーは後から振り返ればいいのかな。もう早く帰って寝て、明日に備えたい」
これで2勝1敗。試合終了から17時間後には第4戦が始まる。その第4戦に先発予定の大谷についてロバーツ監督は「大丈夫。脚にけいれんの症状が出たが、明日は投げる」と説明した。
「マジ?」由伸ブルペン、球場がザワついたのは…
一方、この日はマウンドに上がらなかった山本が、完投勝利を挙げた第2戦に続いて大きくクローズアップされた。

