テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
「ハハ、わからないです」大谷翔平が苦笑いのTikToker直撃取材…カオスすぎたワールドシリーズ前日ウラ話「WBCでも対戦ロイヤルズ主砲まで」
posted2025/11/21 06:01
ワールドシリーズ前日会見での大谷翔平。数多くのメディアが駆けつけてカオス状態だったという
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph by
Cole Burston/Getty Images
WSと球宴前日恒例の「メディアデー」
MLBの「メディアデー」は、球宴前日とワールドシリーズ(WS)前日に行われる。
それぞれの球団と報道陣に40分間が与えられ、初戦の先発投手を除く全選手、監督を除く首脳陣のブースがズラリと並び、各自取材したい選手のところに出向き、質問を投げかける。
取材する立場としては「できるだけたくさんの声を」、「できるだけ濃いエピソードを」という矛盾する2つの使命を達成しなければいけない。そのため、ブースを離れるタイミングが重要となる。選手からすれば、質問者が短時間で入れ替わり立ち替わりするため、同じ質問を何度も受けることもしばしば。だが、選手もこの時ばかりは「さっき話した」とは言わず、何回でも真摯に答える姿にはいつも頭が下がる。これが本当にベストな手法なのかは賛否両論あると思うが、選手、報道陣双方の要望を鑑み、現状はこの形をとっている。
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スポーツニッポンWS取材班(以下、スポニチ)のペン記者は杉浦大介通信員と私の2人だったため、手分けして取材した。昨年はドジャースタジアムの中堅後方の広場「センターフィールドプラザ」で広さも十分の屋外開催だったが、今年はロジャーズ・センターの地下の一室を使った会場。ブースごとに移動するのも一苦労なほど狭かった。
シャーザーが称える大谷…その後がカオスすぎた
ブルージェイズの「メディアデー」は練習前に行われ、主砲ウラディミール・ゲレーロJr、レジェンド右腕マックス・シャーザー、1番打者ジョージ・スプリンガーらを取材した。特に深く胸に突き刺さったのは、41歳のシャーザーが大谷の投打二刀流での活躍について何度も熱弁する様子だった。
「子供たちが刺激を受けてくれればいい。9歳の時点で投手専念と決める必要はない。保護者にも伝えたい。次世代に新しい道を示している」
ブルージェイズの練習中には、続くドジャース勢の取材対応に備え、会場外のコンコースに長蛇の列ができた。グラウンドではブルージェイズの練習を視察に訪れたカナダのマーク・カーニー首相が多くの報道陣に囲まれていたが、この長蛇の列から抜け出すリスクは大きいため、そちらは断念した。首相レベルが練習を激励に訪れるとは、さすがWSといったところだ。

