テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER

ベッツ熱弁「オオタニと一緒に…特別だよ」ドジャース大谷翔平の“テレビに映らない”ワールドシリーズ連覇全事実「開幕前日取材は超カオスに」 

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柳原直之(スポーツニッポン)

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara

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posted2025/11/21 06:00

ベッツ熱弁「オオタニと一緒に…特別だよ」ドジャース大谷翔平の“テレビに映らない”ワールドシリーズ連覇全事実「開幕前日取材は超カオスに」<Number Web> photograph by Daniel Shirey/Getty Images

ワールドシリーズ連覇を成し遂げたドジャースと大谷翔平。彼らの取材で見た全事実とは

「言葉にしなくても伝わる。あのトロフィーはチーム全員で勝ち取ったもので、全員でドッグパイル(優勝時にグラウンドに飛び込んで重なり合うお決まりの喜び方)をしようというメッセージなんだ」と、大谷と今季5試合バッテリーを組んだ24歳は代弁していた。

 さらに大谷の後ろを打つムーキー・ベッツも、熱っぽく語った。

「10月の今、この瞬間に(大谷と)一緒にプレーできることは本当に特別なことなんだ」

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 全体練習終了から約30分後の20時過ぎ。ブルージェイズがア・リーグ優勝を決めた。不思議な導きか、大谷がエンゼルスからFAになった2023年オフに移籍候補に挙がった球団の一つがブルージェイズだった。同年12月には米メディアで「大谷がトロント行きの飛行機に乗った」という誤報が飛び交い、一時は「合意間近か」と報じられた経緯がある。

 そんな経緯もあってか、大谷がドジャース移籍後初めて敵地トロントに乗り込んだ2024年4月26日には、相手ファンから大ブーイングを浴びた。大谷はそれを本塁打で黙らせつつも「僕がブルージェイズのファンだったら普通にブーイングすると思う」と理解を示した。4日後の10月24日に敵地で開幕するWSでは再び大ブーイングを浴びることは必至だった。

開幕前は「WS第7戦、救援で登板可能」だった

 翌21日には本拠地で紅白戦など非公開練習が行われた。デーブ・ロバーツ監督はオンライン会見に応じ、初戦の先発がブレーク・スネル、第2戦が山本と公表し「最初の2試合はこれまでと同じ先発ローテーションでいく」と明言した。一方で「第3、4戦は状況を見ながら決めていく」と話すにとどめた。

 同じ7回戦制のリーグ優勝決定シリーズと同様であれば、本拠地に戻る27日の第3戦はグラスノー、28日の第4戦は大谷が有力となる。第5戦から再びスネル、山本、グラスノーの順で続き、大谷に関しては「必要であれば第7戦にも救援で登板可能」と説明していた。

 22日はロサンゼルスからブルージェイズの本拠地トロントへ空路、約5時間かけて移動。球団のインスタグラムではチャーター機に乗り込む選手たちの写真を公開し、おそろいの黒のジャージーを着込み、大谷は上着を脱いだ白のTシャツ姿で、引き締まった表情を見せた。

【次ページ】 WS前日取材が“カオス”になるとは…

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