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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「一番長く現役を続けて欲しかった」当時のエースは戦力外に…大阪桐蔭で春夏連覇の正捕手が語る“黄金世代の現在地”「野球を続ける人も減って…」
text by

沢井史Fumi Sawai
photograph byFumi Sawai
posted2025/11/19 11:01
現在、NTT西日本で7年目を迎えた小泉航平。大阪桐蔭高校時代は春夏連覇を達成するなど「黄金世代」の正捕手として活躍
現在チームの正捕手を務めるのは4歳上の辻本勇樹だ。
日本選手権大会では辻本は全4試合でスタメンマスクを被り、小泉の出場は辻本に代打を送られ交代で出場した準々決勝のHonda熊本戦のみだった。
「一番変わったのはメンタル」の意味
Honda熊本戦ではサヨナラのチャンスに小泉に打席が巡ってきたが凡退。スタメンマスクが被れなくても、ベンチで仲間たちを迎える小泉の表情はどこか明るかった。
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「この7年間で一番変わったのはメンタルなのかなと思っています。その状況にあまり一喜一憂しないようにしているんです。そうしないと(副キャプテンとしても)他の選手に思ったことを言うことができないし、周りも見えなくなると思うんです。試合に出る機会が少ないからこそ、冷静に目の前のことを考えられるようになったのかもしれません。そういうところはぶらさないようにしていきたいと思っています」
大阪桐蔭時代も、明るい選手が多い中で小泉はキャッチャーらしくどこか落ち着いた振る舞いを見せていたのが印象的だった。
根尾昂(中日)や藤原恭大(ロッテ)、山田健太(日本生命)らが新聞記事などの見出しを飾る中で、どちらかと言えばプレーヤーとしては目立たない方だったかもしれない。だが、それでも一括りに「最強世代」と呼ばれたあの頃を、小泉は今どう感じているのだろうか。

