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「正直、しんどかった」阪神・坂本誠志郎が打ち明けた“ある後悔”…ソフトバンクの恐ろしさ、なぜ最強投手陣は打たれたのか? 日本シリーズに“2つの敗因”
text by

田中仰Aogu Tanaka
photograph byTakuya Sugiyama
posted2025/11/20 11:02
阪神の正捕手が今語る、日本シリーズの敗因とは?(インタビュー第2回)
――ソフトバンクのほうがよりオフェンシブ。
坂本 仕掛けるのもソフトバンクのほうが早かった。こちらに考える時間を与えないというか。それでいて配球的な誘いに乗ってくれないので。正直、捕手で守っていてしんどかったです。対してうちの打者は、先に相手に優位なカウントを作られて窮屈な状況で打ちに行く場面がたくさんあったので。
坂本が挙げた“2つの敗因”
――その違いが最たる敗因と考えますか。
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坂本 2つあると思います。一つが捕手である僕の対応力。左打者のみならず、右打者へのケアが万全だったのかということ。そしてもう一つは、今話したような打撃面ですね。打たないとダメですね、やはり。
――5試合中、1点差試合が4試合あったんですよね。第2戦以外、いずれも3失点以内に抑えている。
坂本 点を与えなければ負けることはありません。でも、点を取れないと勝てない。どちらも大事ですが、やっぱり打撃面のレベル、打ち取られるにしても打席での内容が向上しないと、日本一にはなれないと思いました。狙っていたボールを確実に捉える技術、打席でのアプローチ。それは見習わなきゃいけないなと、守っていて痛感しました。
ソフトバンクさんは、どこからでも点が取れそうな雰囲気でした。どの打順も気が抜けない。その点、うちは、特に下位打線で、打席に立ってボールに食らいついていくのが精一杯みたいな感じでした。そこをチームとして向上させる必要がある。逆に言えば、そこを上げれば日本一になれるという、伸びしろの部分にはなるんですけど。

