欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「タケならビルバオにもらっていいよ」日本代表招集・久保建英に“不満気”少年ファンも本音ポツリ…ダービーで宿敵の心を折った決定的瞬間
text by

中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2025/11/07 11:06
バスクダービーで戦線復帰した久保建英。日本代表11月シリーズへの招集も決まった
果敢なドリブルに前線からのプレス、その表情から意志の強さを感じさせた。
久保のアシストこそ取り消されてしまったが、1枚の印象的なシーンを撮影することができた。ソシエダは79分、再度同点に追いつかれたものの、92分にゴロチャテギの劇的弾で勝利目前だった。
ただバスクダービー、相手も最後まで決死の猛攻を仕掛けてきた。その相手に対し、積極的なプレスをかけると激しい体のぶつかり合いからボールを奪い切り攻撃へと繋げた。ボールを奪われたユーリは久保を倒すしかなく、カードを示されている。途中出場の久保ならではだったかもしれないが、相手の心を折るには十分な効果だった。
ADVERTISEMENT
その久保の元へセルヒオ・ゴメスが駆け寄り、労うように手のひらを合わせると、久保の腕や手に張り付いた芝が飛散し、印象的な写真となった。
ティキタカと称されるパスサッカーや戦術がスペインサッカーの醍醐味ではあるが、やはりその根底にあるのは気迫を押し出したプレーとなる。得点やアシストと同じくらい、チームのために身体を張ったプレーは評価される土壌がある。
喜びを噛み締めるように拳を
試合終了の笛が鳴ると、一度大きくガッツポーズをした久保だったが、他の仲間たちがそのまま歓喜の輪を作り出していくなかで、一度自身の中で喜びを噛み締めるように静かにそして力強く拳を握りしめた。
ソシエダは今季初の連勝を飾り、次節は金曜日開催、アウェイでのエルチェ戦になる。冒頭に触れた通り、日本代表メンバーに入った久保の状態は良好に思えるが、攻撃陣の好調を考えれば指揮官としては先発をいじりにくいだろうか。
チーム状況により復帰を急がなければならないよりは遥かにマシだが、負傷交代したバレネチェアの状態によっては、先発復帰もあり得そうだ。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。



