欧州サッカーPRESSBACK NUMBER

「万全じゃない時に無理を…」久保建英“マドリー戦途中出場”のナゼ「ソックスを履く左足首に包帯が」異変にカメラマンは気づいた

posted2025/09/19 06:04

 
「万全じゃない時に無理を…」久保建英“マドリー戦途中出場”のナゼ「ソックスを履く左足首に包帯が」異変にカメラマンは気づいた<Number Web> photograph by Daisuke Nakashima

レアル・マドリー戦は途中出場だった久保建英。カメラマンが見て撮った事実とは

text by

中島大介

中島大介Daisuke Nakashima

PROFILE

photograph by

Daisuke Nakashima

 9月13日スペイン北西部サンセバスチャン、久保建英が所属するレアル・ソシエダ対レアル・マドリー戦の撮影に向かった。試合結果は、1人少ない相手を崩し切ることができず、ホームのソシエダが1-2で敗戦となってしまったが……。

日本代表で痛めた左足首の状態が…

 代表ウィーク明けのこの試合では、久保の出場の有無が一つの話題だった。日本代表はアメリカで2試合の親善試合を戦っており、スペイン⇔アメリカ間の長距離移動や時差によるコンディション面での不安。またメキシコとの初戦に先発した久保は、相手選手に巻き込まれる形で左足首を捻るシーンがあり、怪我の程度も危惧されていた。

 ただ新監督の下で始動したソシエダは、第3節終了時点で勝ち星はなく、対する相手は世界的強豪で久保にとって古巣のマドリー。今季初勝利をホームサポーターに届けるためにも、攻撃のキーマンとしてソシエダ14番のプレーが求められていたはずだったが。

ADVERTISEMENT

 現地16時15分のキックオフより1時間ほど前に発表された先発メンバー表に、久保の名はなかった。

 この時点では、ベネズエラ代表のアランブルもサブという点から、疲労が考慮された采配かと思われた。だが、それとほぼ同じタイミングで久保が一人でピッチに姿を現した。これはかなりレアケースで、試合前のルーティーンとしては、まずGKグループのアップ、それにやや遅れて先発メンバーが姿を現してグループでアップを始める。試合前のピッチで、コーチがついているとはいえ選手が一人で調整を行うのは覚えのない“異変”で、状況を整理するためにも注意深く久保へとカメラを向けた。

 朝から薄暗い雲が街を覆っていたが、この頃には太陽の光がピッチまで降り注いでおり、久保は上着を脱ぎ捨てて調整へと入っていった。

 短いパス交換からスプリントを繰り返す久保は、自身のなんらかの感触を探っているように感じられた。見ることのできる限りでは、テーピングなどは見受けられず、動きは俊敏で軽やかだったが、時おり首を傾げる仕草や、足(おもに足首)を気にするような仕草を見せた。

ソックスを履く際に見えた白い包帯

 代表期間中の取材で久保は「(対戦相手が)レアル・マドリーであれ、どこであれ、万全な状態ではない時に、無理するところと無理しないところを自分で見極めていきたいです」と答えていた。ベンチ入りこそしているものの途中出場できない可能性も少なからず残っており、正に万全ではない中でギリギリまで自身を見極めるためのものだったと思われた。

 この考えが確信に変わったのは、両チームの選手入場の際だった。

【次ページ】 ソックスを履く際に見えた白い包帯

1 2 NEXT
#久保建英
#レアル・ソシエダ
#レアル・マドリー

海外サッカーの前後の記事

ページトップ