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ホークス柳田悠岐が証言「何なんスかね?」「ホントに奇跡が起きた」阪神・石井大智、なぜ打たれた? ソフトバンクに聞く“石井対策”「あんなの打てないです」の声
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佐藤春佳Haruka Sato
photograph byJIJI PRESS
posted2025/11/02 11:51
日本シリーズ第5戦。8回表、柳田悠岐のツーランホームランで同点に。石井大智が失点したのは57試合ぶりだった
「そうでもないと思うんスけどね。ホントに奇跡が起きたっていう感じですかね」
とはいえ、石井は1年半近くホームランを打たれたことのないような投手だ。
「そうっスよね。素晴らしいピッチャーというのは分かっていました。対戦する前はもう思いっきり振るっていう、それだけ考えてました。その中で打てたというのはまた自信になるところはあります」
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さすが天才打者。振り返れば、あのホームラン以前に日本シリーズで柳田は石井に2打席対戦し、2安打していた。第1戦では低めいっぱいの152kmストレートをセンター前へ、第4戦では高めのボール球を詰まりながらもヒットにしている。共に故障離脱していた交流戦では対戦がなかったこともあり、そもそも石井に対して特別な意識はなかったのだろう。
「(柳田さんは)参考にはならなかったです(笑)」
「(技術的に)あり得ない。あんなの打てないですよ。あんなのは柳田さんにしかできないバッティングです」
そう代弁したのは3番を担った柳町達だ。自身の打席を前に石井攻略に頭を巡らせながら柳田の一撃を見ていたが、あまりにも次元の違うバッティングに「全く参考にはならなかったです(笑)」という。
その柳町は、余韻も冷めやらない2死無走者の場面で、石井からライトフェンス直撃の三塁打を放っている。実はこれこそ、石井をどう打ち崩すか対策を練った末の執念の一打だった。
「真っ直ぐをしっかり捉えようと狙っていました。第1戦で対戦した時、ちょっとストレートが強かったので、イメージの中からしっかり上から叩こうと思っていた。そのイメージ通りに打てたという感じでした」
第1戦で柳町は、1点ビハインドで迎えた9回2死一、二塁、まさに一打逆転というチャンスで石井と対戦している。立て続けに150kmのストレートを投げ込まれ、最後はインハイへの一投を振り抜いたもののセンターフライ。最後の打者となり本拠地のため息を一身に浴びた。
柳町は悔しい思いと共に石井のあの1球が頭から離れなかった。


