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「オオタニの才能は史上最高」とロバーツ監督…米記者が記す、ドジャースが大谷翔平に驚いた日「ベッツの“大谷打席時のリード”もそうだった」
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ジャック・ハリスJack Harris
photograph byRob Tringali/Getty Images
posted2025/11/03 11:00
ドジャースで八面六臂の活躍を見せる大谷翔平。仲間たちや地元紙記者はどのような目で見ているのか
打率.358、長打率.676、OPS(出塁率+長打率)1.102のすべてがキャリアハイ。13本塁打11盗塁32打点は、MLB史上初となる45/35/100(45本塁打35盗塁100打点)も達成してしまいそうなペースだ。
去年負った肘の怪我からリハビリ中の大谷は、今季は投手として出場せず、指名打者として出場を続けている。しかし、ピッチング抜きでも、MLBで最も価値のある選手といえるかもしれない。データサイト「Fangraphs」算出のWAR〔訳注:打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す指標。MLBの控えレベルの選手が出場した場合と比べて上積みできた勝利数を推計〕では、チームメイトのムーキー・ベッツと並ぶ3.1を記録している。
私は史上最高の野球選手のそばにいるんだな
今季の大谷には、7億ドルの大型契約のプレッシャー、オフシーズンの移籍の狂騒、そして水原一平元通訳が起こした賭博・窃盗スキャンダルなど、つまずいておかしくない要因がいくらでもあった。しかし大谷は、自身3度目のMVPと初のワールドシリーズ制覇を狙える位置につけ、ドジャースのあらゆる期待を超える滑り出しを見せている。
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ロバーツは先週、こう述べた。
「よく思うんだ。私は史上最高の野球選手のそばにいるんだな、って。とにかくすごい才能だよ」
シーズンオフにあらゆる期待を背負わされてもなお、大谷は自分が新しく加入したチームの面々を、毎日少しずつ、新たに驚かせている。
ベッツが大谷の打席だけリードを変えるワケ
ムーキー・ベッツが大谷の打席のときだけわずかに離塁時のリードを変える、という話は象徴的だ。それは強打のチームメイトへの賞賛の表れであるとともに、塁上で自分を守る防衛策でもあるという。〈下の【関連記事】へ続く〉

