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「オオタニの才能は史上最高」とロバーツ監督…米記者が記す、ドジャースが大谷翔平に驚いた日「ベッツの“大谷打席時のリード”もそうだった」
posted2025/11/03 11:00
ドジャースで八面六臂の活躍を見せる大谷翔平。仲間たちや地元紙記者はどのような目で見ているのか
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ジャック・ハリスJack Harris
photograph by
Rob Tringali/Getty Images
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キャンプ初日にロバーツが「バリー並みだな」
【ドジャース1年目、キャリア最高のスタートを切った大谷のインサイドストーリー】
春季キャンプ初日、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は2人の偉大な選手を比較し始めた。まず、バリー・ボンズをこう評した。
「一緒にプレーした中で最高の選手だった」
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続いて大谷翔平についてこう語った。
「史上最高の野球選手になるかもしれないね」
先週サンフランシスコで行われたビジターゲームで、ロバーツはこの頭の中での2人の比較を、現実のプレーで目の当たりにする。
ボンズのかつてのホーム球場であり、ロバーツ自身も選手や監督として数多くの試合を戦った、サンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地オラクル・パーク。大谷のバットが力強くボールを捉えると、ロバーツは空を見上げた。放たれたホームランの飛距離は446フィート(約136メートル)、打球速度は驚きの時速113.4マイル(約182.5キロ)。
しかし、ロバーツの頭に浮かんだことはただ1つ。
「バリー並みだな」
オラクル・パークの右中間に高くそびえるスタンドに飛び込み、その先のサンフランシスコ湾にあわや落ちそうになった一発について、ロバーツは語った。
「誰もができることじゃない」
それを言うなら、50試合近くを終えて大谷ほどの成績を叩き出すことだって、誰もができることではない。現代野球の限界を塗り替えるパフォーマンスだ。
ピッチング抜きでも“最も価値のある選手”だった
土曜日の時点で、大谷はMLBにおける開幕2か月間での自身最高のパフォーマンスに着々と向かっていた。
