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ドラフト会議「石垣元気はドラ1で消えるが」“不作”もスカウト注目の高校生…大阪桐蔭の“甲子園逃した190センチ腕”と「育てたくなる」好投手3人 

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間淳

間淳Jun Aida

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photograph byHideki Sugiyama

posted2025/10/22 11:01

ドラフト会議「石垣元気はドラ1で消えるが」“不作”もスカウト注目の高校生…大阪桐蔭の“甲子園逃した190センチ腕”と「育てたくなる」好投手3人<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

150キロ台後半の剛腕、健大高崎の石垣元気は1位指名必至だが……ほかのドラフト候補高校生でスカウトが高評価なのは誰?

 1人目は大阪桐蔭・森陽樹。身長190センチから投げ下ろす最速153キロの速球で打者をねじ伏せる。今年は春夏ともに甲子園出場を逃して大舞台で躍動する姿は披露できなかったが、スカウトは素材に惚れ込む。

「長身から投げ込む角度と球威のあるストレートは強力な武器です。メジャーリーグの影響を受けて、日本のプロ野球も近年、高めのストレートを重視する傾向にあります。力で抑え込むストレート、ファウルや空振りを取れるストレートを投げられる投手の評価は、今後さらに高くなると思います。森投手は高校生なので、まだ試合によって投球のばらつきはありますが、プロに入ってフォームを固め、筋力を強化していけば問題ないです」

身長の高さは持って生まれた才能の1つ

 プロで活躍できるかどうか、スカウトがポイントの1つに挙げるのが「個性」だ。最近は打撃マシンをはじめとする用具、ウェイトトレーニングやデータ分析など練習環境が整い、高校生でも140キロを超える直球に対応する。その中で、変則的なフォームや特徴的な変化球といった、練習では再現が難しい個性が投手の強みになるという。

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 長身も他の投手にはない大きな特徴となる。同じ球速でも、身長190センチから投じられる球は打者にとって攻略が難しい。ダルビッシュ有、大谷翔平、佐々木朗希ら日本人メジャーリーガーをはじめ、日本のプロ野球でも今年ブレイクした日本ハムの達孝太や福島蓮、最多セーブのタイトルを獲得したソフトバンクの守護神・杉山一樹も身長190センチを超える。スカウトは「身長の高さは努力でどうにもならない、持って生まれた才能の1つです。体の構造上は背が高いほど球速は速くなるので、長身の投手はどの球団も魅力を感じるはずです」と語った。

“石垣と両輪の左腕”はTJ手術をしたが

 2人目の上位指名候補には、健大高崎の左腕・佐藤龍月を挙げた。2年春に石垣投手と両輪で、センバツ優勝に貢献した。ただ、その年の夏にトミー・ジョン手術を受け、3年では手術前ほどの存在感を示すことができなかった。評価が割れそうなところだが、このスカウトは上位指名の可能性を指摘する。

「1位、2位は難しいかもしれませんが、3位で指名する球団があっても驚きません。手術を受ける前はストレートの質、コントロールともに高校生とは思えないレベルでした。スライダーも曲がり幅が大きく、左打者は特に苦労します。他の変化球を見ても、センスを感じる投手です」

【次ページ】 “じつは注目している”3人の好投手とは

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