「スネルと山本由伸があんなに抱き合って」現地のNHK解説者が目撃したドジャースの“一体感”…登板拒否の前科ある男が「一番雰囲気がいいチームだ」 

　スネル投手は自分の投球にこだわりのあるタイプで、実は前に所属していたジャイアンツでは急に登板を拒否したなんてこともあって、ドジャースに移籍してきたわけです。それが「いくつかのチームでポストシーズンに出たが、今が一番雰囲気がいい」というようなことも発言していました。

　山本投手のほうも、「スネル投手から投げたあとの調整などアドバイスをもらっている」旨をコメントしていましたね。そんなところにハグのシーンでしたから、かなりチームの一体感が高まっていることが伝わりますし、おそらくブルワーズ打線の抑え方についても共有しているものがあるのでしょう。

実はちょいちょいからんでいたスネルと山本（東京シリーズで撮影）　©Nanae Suzuki

チームが投打にまとまってきた

　ドジャースの一体感を感じさせる要素は、ほかにも随所に見受けられました。たとえば、山本投手の登板の途中で、特になんでもない2ボールノーストライクの場面で、ウィル・スミス捕手がタイムをかけ、投手コーチも集まるという場面がありました。おそらくその直前に投げたスプリットの球速の変化を感じ取ったのだと思いますが、仲間にリスクがありそうだと感じるところがあれば、選手が即座に対応しているんです。

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　大谷選手もヒットが出ない中で、左投手に対して体の開きが早くならないよう抑えながら、ボールを見ていくなどいろいろと工夫を重ねていました。その結果としてタイムリーも出ましたし、前回NumberWebでもお話ししましたが、ヒットが出ないなら出ないなりにチームに貢献するプレーを要所要所で見せています。

　このあたり、9月のちょっとバタバタしていた感じから、ポストシーズンに入って投打もかみあい、非常にチームがまとまってきた、という印象ですね。やはり昨年のワールドシリーズ制覇の自信が生きているのでしょう。どの選手も徐々に調子を上げてきて、10月の戦いに合わせてきていることが見受けられます。ブルペンデーばかりだった昨年の秋とまったく違って、先発ローテーションも完璧といえる並びになっています。

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