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驚きの日本代表選出「スタメンで出てない選手が…いいのか?」大関友翔20歳が森保監督に聞いた“本当の評価”…「中村憲剛に憧れた少年」15年の成長秘話
text by

いしかわごうGo Ishikawa
photograph byShigeki Yamamoto
posted2025/09/25 11:35
川崎フロンターレの大関友翔。20歳の若さで日本代表にたどり着いたMFの“ルーツ”とは
本人も驚いた代表選出「スタメンで出てない選手が…」
ユースでは10番を背負い、年代別代表にも選出されていた。
トップチーム昇格が決まり、2023年には念願のプロとなったが、ルーキーイヤーは出場機会をほとんど掴めていない。翌24年、J3の福島ユナイテッドFCに育成型期限付き移籍し、武者修行を敢行。中村憲剛と同じ14番を背負い、J3ベストイレブンに選出される活躍を見せた後、今季から川崎フロンターレに復帰した。
第5節の横浜F・マリノス戦でJ1初スタメンを飾り、初ゴールを記録。準優勝したAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)の舞台では、クリスティアーノ・ロナウドを擁するアル・ナスルとの準決勝に先発し、1ゴールと存在感を示した。
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途中出場を中心にその後も着実に出場機会を掴むと、7月にはE-1サッカー選手権の日本代表に20歳で初選出された。全員が国内組だったとはいえ、一番驚いたのは本人だ。
「選ばれたこと自体が不思議でしたし、スタメンで出てない選手がA代表に行っていいのかという気持ちはありました。どちらかというと期待枠というか……。これから成長してA代表に入ってほしいというのを感じたので、自分としては日本トップレベルの選手から少しでも多くのことを感じて成長につなげたいと思ってました」
自らの立場を把握した上での受け止め方だが、若者らしく、吸収出来るものはなんでもしようという野心も懐にしっかり忍ばせている。
日本代表で初めてつける背番号は14と発表された。言わずもがな、中村憲剛を象徴する番号である。
E-1の代表メンバーが発表された当日、クラブハウスにいた中村憲剛から「ちょっと早いな」と声をかけられた。そして、「俺は(14番をつけるまでに)結構かかったんだけど」と愛情たっぷりに笑われた。
少年時代の憧れに、少しだけ近づけたような気がした。
「成長が感じられる。ただ…」森保監督の言葉
「チームでは出てないけど、試合の流れを変えるところはすごく評価している」
日本代表に合流すると、森保一監督からそんな言葉をもらった。
A代表の現場は、実は初めてではない。2024年のアジアカップのトレーニングパートナーの1人として参加していたからである。代表指揮官は昨年からの変化にも言及した。


