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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「好物はシオラーメン!」阪神電車も乗りこなす助っ人右腕が語る“日本愛”…原点はアジアで暮らした幼少期「自分が白人か黒人という分類を知る前に…」
text by

佐藤春佳Haruka Sato
photograph byNumber Web
posted2025/09/24 11:08
「タイガース愛」を語ったデュプランティエ
「何が得意か」ではなく「何が好きか」
――11歳だった2005年からは、1年半ほどインドネシアのジャカルタで過ごされたんですね。
デュープ インドネシアで育ったことは僕の人生の大きな経験でした。当時仲良くしていた友達は、アメリカ人だけでなくイギリス人やロシア人、韓国人……。多様な文化を持つ友人がいて、お互いにその考え方を尊重していました。ちょうどその頃スポーツを始めたのですが、インドネシアで出会った人たちの感覚が自分にとってすごく良かったと思います。
――どんな感覚でしょう?
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デュープ 何かスポーツをするとなった時、普通は「何のスポーツができる?」、「何が得意か?」、「足は速いのか?」など、“何ができるのか”ということを基準に話が運んでいくことが多いと思います。でもインドネシアで出会った人たちはそうではなく「何が好きか」、「自分にとって何をすることが貴重か?」という質問をしてくれた。
その感覚がスポーツの原点にあったので、逆にアメリカに戻った時「君は野球が得意だよね」「フットボールの才能がある」という感じで言われるのに戸惑った部分がありました。得意なこと、上手なことを評価してもらえるのは嬉しいけれど、僕は大事なのはそこじゃない、と思ってしまう。インドネシア時代は自分が好きなこと、何をしたいかをお互いに尊重していたので、そのユニークな感覚は価値観のベースになっていると思います。
日本は「全てものがとにかくキレイ」
異文化を受け入れて、エンジョイする。その柔軟な姿は、日本での単身生活や仲間たちとのコミュニケーションでも大いに役立っている。オフの日は電車に乗って街を散策することもあり、日本食も一通りトライしたという。7月には自ら先発投手陣を集めて“日本式”の決起集会も開いた。
――日本の生活は、どんなところが好きですか?
デュープ メッチャ キレイ~!

