“お気楽者の元問題児”がバロンドール「FWはサボっちゃいけない」「自分の出来の悪さで圏外だったけど」デンべレ28歳が語る大変身の真相 

「どちらも底知れぬ才能に恵まれている。ヤマルはずっと若いころからバルセロナで話題になっていた。プロになったときに凄さは誰にもわかったし、別次元の選手であることを即座に理解した。練習ではドリブルだけでなく、マークを命じられればそれもキッチリとこなしていた。

　デジレに関しては、チームに馴染むのは簡単ではなかった。新たな哲学を、少しずつ学んでいかなければならなかったからだ。ただ、彼は、プロ意識が高くて頭も働き、真面目なうえに話もよく聞いた。周囲で支える人たち――特に父親は魅力的で、話題も豊富だ――にも恵まれて、とてつもない選手になるだろうと思った」

ルイス・エンリケこそがPSGのパトロンだ

――PSGの真のスターは監督のルイス・エンリケだといわれていますが、あなたもそう思いますか？

CLのビッグイアーを前に、ルイス・エンリケ監督と　©Getty Images

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「その通りで、彼こそがパトロン（主人）で、すべてを決めている。調子が良ければプレーできるし悪ければできない。全力を出さなければベンチを温めることになる。そのメンタリティを彼はPSGに植えつけた。

　それが絶対的に正しいのは、このやり方で僕らはコレクティブなスタイルを作り出したし、以前よりずっと強くなったからだ。誰もが自分自身よりもチームを第一に考えるようになった。これからさらにタイトルを得ようと思ったら、この道を進み続けるしかない。

　それからもうひとつは、戦術的な側面だ。バルセロナで多くのトロフィーを獲得した偉大な監督で、確固とした信念を持っている。誰に何と言われようとも、その点で揺らぐことは絶対にない」

――昨季、とりわけビッグマッチの前に、彼はどうやって自信を植えつけましたか？

「10年前にCLを獲ったように、彼には豊富な経験がある。サッカーは戦争ではないと言われた。試合なのだから、感情をしっかりとコントロールしろと。僕らに200％を求めはしないが、100％の力を出し切るようにとも。それから気持ちを高めるのは大事だが、気負い過ぎないこと。さらにCL決勝（PSG5-0インテル）の前には、決勝の舞台に立つことなど生涯に一度あるかないかだから、試合を存分に楽しむようにとも言われた。

　お気楽なように見えるし、何も気にしていない印象も受けるがそれは間違いで、彼は野心に溢れている。節度を保ちながら微笑みを絶やさず、チームに全精力を注いでいる。スター選手を重んじるのではなく、常にチームを第一に考えている」

僕たちは喧嘩をしたわけじゃないし

――CLグループリーグ第2節のアーセナル戦（24年10月1日、アーセナル2-0PSG）でベンチからも外されたことが、最大のターニングポイントだったとあなたも思いますか？

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