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「ちょっと異常すぎる」プロ野球“バット折れすぎ”問題の真相「根元から真っ二つ、粉々の破片が飛散…」新庄剛志監督も警鐘を鳴らす事故続出の背景
posted2025/09/19 11:11
根元から粉砕されるバット「今シーズンはなぜかバットが折れまくる」異常事態の真相は…
text by

小西斗真Toma Konishi
photograph by
SANKEI SHIMBUN
日本ハムの新庄剛志監督が9月17日に更新した自身のインスタグラムのストーリーズが、話題を呼んでいる。
「日本もアメリカも台湾も韓国も全ての野球 バット変えないと今後大変なことが起こりかねない 子供の頭に当たらなくて本当に良かった」
こう綴り、動画も投稿。そこには2018年にMLBで起こった「あわや」のシーンが収められていた。ナショナルズのブライス・ハーパーがスイングの際に折れたバットが、観客席に飛び込んだ。その先には子供が座っていたが、隣の父親とおぼしき男性が右手ではたき落とした。まさしく危機一髪。
新庄監督が発する「野球界への警告」
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しかし新庄監督が伝えたかったのは「怪我しなくて良かったね」ではない。7年も前の動画を添えたのは、野球界への警告に他ならない。新庄監督にはそうする理由があるからだ。
更新からさかのぼること8日。9日のソフトバンク戦でその事故は起こった。折れたバットが一塁ベンチまで飛び、八木裕打撃コーチの側頭部を直撃した。同コーチは打球の行方を追っており、身に迫る危険を察知していなかった。ボクシングのフックを不意打ちでこめかみに浴びた形になり、ただちに救急搬送。頭蓋骨骨折はなかったものの、脳内に一部出血が確認され、入院治療を続けていた。

