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石川祐希「解決策が見つからない」高橋藍「正直、不安があった」“どうした男子バレー”まさかの予選敗退…トルコ戦翌日から一体何があったのか
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田中夕子Yuko Tanaka
photograph byYUTAKA/AFLO SPORT
posted2025/09/16 11:06
2連敗を喫した試合後、言葉をかわすバレーボール男子日本代表・石川祐希と高橋藍。メダルを目指した世界選手権は予選ラウンド敗退となった
「正直に言うと、チームがまとまっているのかなっていう不安があったし、それがこの結果になった。もちろん勝ちにこだわってやっているんですけど、たとえば3セット目も、試合中に謝っている選手もいれば、何か乗り切れず、自分に精いっぱいな選手もいた。それも当たり前のことかもしれないですけど、そういう雰囲気を出せばチームに伝染する。そういうメンタルの部分も、勝てなかった理由だったんじゃないかという思いはあります」
ロサンゼルス五輪に向けた新体制とはいえ、今シーズンの集大成とも言える舞台で「チームになりきれなかった」と肩を落とす結果になった。石川も危機感を口にする。
「僕がチームのまとめ方を誤ってしまったのかな、と。雰囲気を締めるところでコントロールできずにきてしまった。新しいチームだったからこそ、もっとやらなければいけなかったと思います」
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ああしていたら、もっとこうしていたら……後悔は募るが、結果は変わらない。望んだ現実とは異なる結末に、向けられる評価が厳しいことも知っている。だからこそ、この敗戦を次につなげなければならない。石川はあえて言葉に残した。
「別の選手がいたらとか、スタメンをもっと変えてもよかったんじゃないか。そういう声もあると思いますけど、それは外野の声であって、僕たちはいるメンバーでどう戦うかということだけを考えなければいけない。結果は結果で、もう戻れない。同じ失敗を繰り返さないように、次に向かう経験としてこれをどうつなげるか。予選敗退が決まって、この大会では次につながらないですけど、次の試合は僕たちの先にはつながる。来年は(五輪出場権がかかる)アジア選手権という大事な大会もあるので、これからの取り組みが大事になる。そういう意味も含めて、内容のある、次につなげる試合にしたいです」
予選ラウンド敗退は決まったが、9月17日のリビア戦は次のスタートになる。異国で“ニッポン”コールを送り続けてくれる人のためにも、最後は勝って終わりたい。


