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《A~D判定》パリ世代の日本代表W杯メンバー入り予想…なぜ米国戦で失点関与のDF関根大輝がB判定か「言語化能力が…」取材記者は驚いた 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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photograph byBen Jackson/USSF,Getty Images

posted2025/09/17 11:10

《A~D判定》パリ世代の日本代表W杯メンバー入り予想…なぜ米国戦で失点関与のDF関根大輝がB判定か「言語化能力が…」取材記者は驚いた<Number Web> photograph by Ben Jackson/USSF,Getty Images

関根大輝はアメリカ戦で失点に関与したとはいえ、パリ世代の主力としてW杯メンバーに絡む資質は十分に持っている

 最大の原因は相手陣内からのフリーキックの際、日本の中盤から前の選手がお見合いをしたことだった。そこに関根が関与できる要素は少ない。それでも失点の主たる原因は脇におき、その中で自分にできることにフォーカスした。その結果、プリシッチのからのパスを受け、ゴールを決めたバログンに対する自身の対応について、力説していた。

「バログンの特徴は分かっていたんです、あの形でゴールを決めている映像は見ていたので。自分としては、それを防ぐために、(バログンが)走るライン取りをもう少し外にできたかなと。最終的に(エリア内で)ああなって体を入れられたら、正直、PKになるような対応しかできないので。ああいう状況を作った時点で自分の負け。プリシッチとバログンのあの形を、もうちょっと防ぎようはあったかな」

森保体制下で関根にアドバンテージがあるワケ

 もう1つ見逃せないのは――森保監督体制下だと、関根には大きなアドバンテージがある。森保監督がサイドバックの身長を重視しているという事実だ。

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 たとえば2021年の東京五輪である。オーバーエイジ枠で吉田麻也と遠藤航とならんで、酒井宏樹が選ばれた、当時、酒井の能力とは別のところで議論が起きた。

〈貴重なオーバーエイジ枠は、センターラインの選手に使うべきではないか。サイドバックの選手をわざわざ入れるのでは、若手の成長機会を奪うのではないか?〉

 というものだ。森保監督が酒井を重用したのは、彼がマルセイユ所属時に左CBとしてプレーしている経験があったことに加え、185cmという高さがあったからだという。

 実は、過去の世界大会での日本の失点パターンを森保監督が分析したところ、サイドバックの選手が狙われたと結論づけられるケースが多かったようなのだ。実際、2024年のアジアカップ準々決勝のイラン戦では、攻撃的サイドバックの毎熊晟矢(179cm)を目がけてロングボールを蹴られ続けている。サイドバックの高さと強さは、日本の弱点として残り続けている。だから、187cmという体躯を誇る関根にはアドバンテージがあるのだ。

 さて、今回のアメリカ遠征でのパリ五輪世代のプレーぶりと現状をまとめよう。鈴木唯人は実際に表現したプレーで、関根の場合は――ピッチで味わった苦い局面を含めて――経験値を積んだことで、来年のW杯のメンバー入りへ一歩、駒を前に進めた。

パリ世代“現状のW杯確率”をA~D判定すると

 その一方で、パリ五輪世代は来年のW杯でどれくらい入れそうなのか。

 2025年になってから一度でも招集された選手を対象に、4段階にわけてみた。Aは「当確」、Bは「有力」、Cは「可能性十分」、Dは「飛躍的な成長が必要」となる(年齢的にはパリ五輪世代であるが、前回W杯に出場している久保建英は除く)。

【次ページ】 パリ世代“現状のW杯確率”をA~D判定すると

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