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核心にシュートを!BACK NUMBER
「ボランチできるわけない」と言われた鎌田大地が今や“プレミア格上キラー”…メキシコ戦から中2日、遠藤航が米国戦スタメンと取材記者は見た
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ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph bySebastian Frej/Getty Images
posted2025/09/09 18:00
鎌田大地と遠藤航というプレミアリーガー2人が日本代表に不可欠な理由とは
鎌田が代表でボランチの位置でプレーしたのは、2023年3月28日コロンビア戦の前半と、2024年6月11日シリア戦の試合終盤くらい。フランクフルトにいた2022-23シーズン、現在パレスで指揮を取るグラスナー監督の元ですでにボランチでプレーしていたのだが、46分以上ボランチとして起用されたのも、遠藤とコンビを組んだのも今回が初めてだった。
ただ、ボランチとしての自分をなかなか評価してもらえないことは、鎌田も覚悟していた。今回の合宿中、筆者は試合を中継するU-NEXTの企画で彼にインタビューをさせてもらったが、こんな答えが返ってきた。
「ドイツで6番のポジション(※ボランチ)をやるとなったとき、ドイツのメディアなんて『6番なんかできるわけがない』みたいな感じでした」
間違っていなかったのは今、証明できている
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ただ、その裏で強烈な自信も隠さなかった。
「自分はヨーロッパに来る前から『ボランチをやりたい』とずっと言っていた。自分が自分自身のことを一番わかっているので。昔から間違っていなかったというのは今、証明できていると思います」
トップ下で起用されるときよりも増す守備のタスクについては、こんな風に考えていたという。
「前に自分が行く部分と、リスク管理。攻めているときに(マークが)浮いている相手選手を捕まえることを意識しました」
前線まで出ていくのを自重したのは、相手のカウンター対策だった。ただ、メキシコ戦を終えて、前線に顔を出す回数については名波浩コーチと話し合ったという。もう少し顔を出してもいいのかもしれない、と。
それはともかく鎌田が圧巻だったのは、中盤の底から離れずとも、攻撃の起点となるシーンをいくつも作れたことだった。
「パレスでもよく、僕やウォートンは6番の選手として、縦パスを入れ、局面を変えるようなこと――守備にプラスしてああいうところで違いを作るようなこと――をしないといけないので。普段やっていることが、代表にも還元できているのかな」
“格上キラー”パレスで…お手本になるのでは
そんな鎌田の今後のボランチ起用が現実味を帯びるのは、森保一監督がW杯ではこんな想定をしているからだ。格上の相手に勝っていくことで、優勝する、と。
よく、考えてみてほしい。

