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核心にシュートを!BACK NUMBER
「ボランチできるわけない」と言われた鎌田大地が今や“プレミア格上キラー”…メキシコ戦から中2日、遠藤航が米国戦スタメンと取材記者は見た
posted2025/09/09 18:00
鎌田大地と遠藤航というプレミアリーガー2人が日本代表に不可欠な理由とは
text by

ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
Sebastian Frej/Getty Images
パレスでは基本的にはボランチなので
「個人的には何も不安はなく、お互いにバランスを見ながらやっていました。相手がどういうプレッシャーをかけているかを見て、どんなポジションをとったらいいか、彼は常に考えている選手なので」
遠藤航が厚い信頼を寄せたのは、中盤の底でコンビを組んだ鎌田大地である。日本時間9月7日のメキシコ戦、その鎌田は念願のボランチ起用に胸を張った。
「パレス(所属するクリスタル・パレス)では基本的にはボランチなので。(代表とクラブは)同じフォーメーションで、基本的にやることは変わりませんし、(昨季終盤以降は)トップ下よりもボランチをやっている時間の方が長いので、違和感はなかったですね」
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来年の北中米W杯を想定したメキシコとのアウェーゲームで、遠藤とダブルボランチでコンビを組んだ鎌田が見せたのは、圧倒的な存在感だった。フランクフルト在籍時にメディアから「キング鎌田」と呼ばれていた頃のように。前半25分、28分と南野拓実が立て続けにペナルティーエリアへとアタックできたのも、鎌田の素晴らしい縦パスが起点だった。
何より、この試合最大の決定機となった後半8分の南野のボレーシュート。あれも、前線右サイドにいた上田綺世への、鎌田が中盤の底から放った矢のような弾丸パスから始まった。
ドイツでは“ボランチなんかできるわけない”
イングランドフットボールを象徴するような一撃を鎌田は涼し気に解説した。
「マンツーマン気味についてくる相手に対して、1個奥に当てられるだけで、局面は変わると思います。僕がパレスで基本的にやっていることなので」
ただ、念願のポジションをつかむまでにはずいぶん長い時間がかかった。

