“東大合格者数No.1”あの開成高が競泳メドレーリレーで「インターハイ出場」の衝撃…日本屈指の進学校に「奇跡のカルテット」が集った青春ウラ話　 

　いざ復帰してみれば、もともと全国クラスのアスリートでもある。岡本の存在も相まって、持ち前の闘争心にも再び火が付きはじめたという。

　いわゆる強豪スイマーの例にもれず、2人もメインはスイミングクラブでの練習であり、特に水泳部で一緒に練習する機会があるわけではない。タイプ的に学校でのコミュニティも特に重なるわけでもなかった。

　ただ、結果的に「同じような環境の選手が近くにいたことは大きかった」とお互いに振り返る。

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「同じように水泳をやっている人が、自分だけではなかったことが大きかったです。学校で出る大会も自分一人で出ることになると思っていたんですが、そうではなかった。

　もし競泳も勉強も、頑張っているのが自分一人だったら、やっぱりどこかで『めんどうくさいなぁ』と思ってしまう瞬間があったと思います。でも、岡本も同じように頑張っているなら、『自分もやれるはず』と思うことができた。その存在そのものが助かるなというのはお互いにあったと思います」（滝沢）

自由形で全国屈指の泳力を誇る滝沢。岡本との切磋琢磨は大きかったと振り返る　©︎Tadashi Hosoda

「球技は苦手」…2人に続いて入学した平泳ぎ選手

　そんな2人に続いて開成中に翌2022年に入学したのが、中出恵資だった。

　4人の中で一際小柄なスイマーは、4年前の中学受験期をこう振り返る。

「小学校時代は個人で全国大会は出られていないんですけど、泳ぐのはずっと好きで。球技とかがあんまり得意じゃない中で、競泳は結構ちゃんと結果が出たので、どんどん楽しくなっていった感じです」

　小学校時代の途中からは、徐々に水泳が生活の中にあるのが当たり前になっていった。

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