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ド派手な青色ストライプ、1年生を主将に抜擢…でも髪型は丸刈りのワケは? 甲子園初出場・青藍泰斗の“超異質”な柔軟性 監督は「昭和気質もある」27歳
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田口元義Genki Taguchi
photograph bySankei Shimbun
posted2025/08/09 11:18
校名が変わってからは初出場となる栃木の青藍泰斗。ド派手な青色ストライプのユニフォームで旋風を巻き起こせるか
青山が山本を欲したのは、その豊富な経験からだ。
「まずは野球部に携わって発展させてくれた方だったということ。あと、当時は監督の交代が続いていた時期でもあったので、チームを落ち着かせるためには山本先生の力を借りたくて。我々、若い指導者との付き合いも上手ですし、選手たちとの距離感も巧みですし。そういった経験が必要でした」
27歳の若手監督…でも「昭和の考え方」も?
男気で野球部の功労者を招き入れてくれた27歳の若き監督を、山本は自身の部長時代を思い返しながら、「当時の私に青山監督と同じことができたか? と思うくらいですよ」と、感嘆の声を上げながら言う。
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「厳しい時は厳しくするとか、チームマネジメントに長けていますよね。それに、昭和の考え方もありますから」
20代と言えば平成生まれである。それなのに「昭和」とはどういうことか――。そのことを青山に聞くと、「はははは」と声を出して笑ってからその真意を説く。
「高校野球の神髄というか、そういう部分はなくしちゃいけないと思います。野球なら1球、あと1本、頑張ってボールに食らいつくとか、あと1本を全力で走り切るというか。そういった部分は必ず、人間性としてこれからの人生で生きてくると思うので」

