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女子プロレス界に異変…岩谷麻優が“デビュー7カ月の新人”山岡聖怜18歳にまさかの完敗「足元すくわれたとかじゃなくて…」世代交代の予感は本物か
text by

原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2025/08/06 17:06
岩谷麻優にフォール勝ちして喜ぶ山岡聖怜。今年1月にデビューしたばかりの18歳だ
青木真也から教えてもらった固め技エイオキクラッチは完璧だった。10分50秒、山岡は岩谷から歴史的フォールを奪った。
岩谷は「ちょっと出直してきます」と言って会場を離れた。
また、怖くて強い岩谷が見てみたいと私は思った。
山岡聖怜18歳の野心「女子プロレスを背負いたい」
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「麻優さんがいなかったら、私はプロレスに出会うことはなかった」
岩谷の自伝映画『家出レスラー』のオーディションに姉の山岡雅弥が応募しなかったら、山岡は岩谷に会うこともなかっただろうし、プロレスラーにもなっていなかっただろう。
岩谷の存在は特別だった。
「だからこそ、勝ちたいと思った。ふだんシングルできる相手じゃないので、絶対勝ってやるって。頑張ってよかった。私は将来、マリーゴールドを背負いたい。女子プロレスを背負いたい。そして、世界にも行きたい。その夢に向けて強くなりたい。もっと頑張らないと」
山岡は目を輝かせて力強く語った。
若い力の台頭と、アイコンのフォール負け。レアなものを見せられた大阪の夜だった。
優勝者は9月14日に後楽園ホールで決まる。


