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女子プロレス界「ブームの中心」上谷沙弥の“異常な勢い”「40秒もかかっちまった」「沙弥様を止めてみろ」いま、スターダムで見たい“2つの再戦”とは?

posted2025/08/08 17:07

 
女子プロレス界「ブームの中心」上谷沙弥の“異常な勢い”「40秒もかかっちまった」「沙弥様を止めてみろ」いま、スターダムで見たい“2つの再戦”とは?<Number Web> photograph by Essei Hara

ワールド・オブ・スターダム王者の上谷沙弥はノリに乗っている。『5★STAR GP』も全勝優勝宣言でやりたい放題だ

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原悦生

原悦生Essei Hara

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 赤いベルトの女王、上谷沙弥が止まらない。

 悪の世界に身を染めてから1年が過ぎたが、上谷の勢いが異常に増している。自らを「沙弥様」と呼び、やりたい放題、言いたい放題。絶好調、かつ「絶口調」だ。

「40秒もかかっちまったよ」“ブーム”に酔う上谷沙弥

 スターダムは32選手参加の『5★STAR GP』を開催中(優勝決定戦は8月23日、大田区総合体育館)だが、上谷は4ブロックに分けられたリーグ戦を無傷の5連勝中だ。8月3日の宇都宮では夜の部の第一試合に登場し「忙しいから10秒で倒す」とマイクを握り、月山和香に勝った後は「40秒もかかっちまったよ」と吐き捨てた。

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 8月6日の後楽園ホール大会では「正義が輝くプロレス」を主張して食い下がってきた羽南も退けた。それでも、赤いベルトの挑戦は受けさせてやるよ、という。

 この上谷の余裕はどこからきているのだろうか。

 テレビ番組にも頻繁に出演し、慣れないパチスロまで打ってしまう。上谷はちょっとした“上谷ブーム”のなかで悦に入っている。

「おい羽南。正義が輝くプロレスをする? 笑わせんじゃねえよ。この世界はな、強いヤツが正義なんだよ。羽南、悔しかったらオマエのその手で沙弥様を止めてみろ。STARS騒動から色々あったみたいだけど、羽南なりに、不器用なりに自分の道をさまよいながら進み続けてるんじゃないかなっていうのは、沙弥様もひしひしと感じている。今すぐじゃないかも知れないけど、最高峰のベルトをかけてやりたい相手の1人なんで。羽南、オマエには期待してる」

 上谷は「ちょっといい人」になって羽南を持ち上げている。

 羽南は8月3日の宇都宮で「最強外国人」と呼ばれたビー・プレストリーに勝利した。プレストリーからは「羽南のような選手にだったら負けても仕方ないかな」と称賛された。その勢いで一気に上谷も食う構えだった。

「負けました。負けたけれど、上谷沙弥を止めるのは羽南しかいないから。羽南が絶対おまえを止めてやる。そして、正義が輝くプロレスを私がする」

 羽南は改めて宣言した。

【次ページ】 「よく覚えとけ。私が安納サオリじゃ」

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