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女子プロレス界に異変…岩谷麻優が“デビュー7カ月の新人”山岡聖怜18歳にまさかの完敗「足元すくわれたとかじゃなくて…」世代交代の予感は本物か
posted2025/08/06 17:06
岩谷麻優にフォール勝ちして喜ぶ山岡聖怜。今年1月にデビューしたばかりの18歳だ
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原悦生Essei Hara
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Essei Hara
岩谷麻優が完敗した。18歳の山岡聖怜のジャーマンスープレックスを3発浴びて、完全に押さえ込まれた。
マリーゴールドの夏のリーグ戦、第2回『DREAM★STAR GP』は8月2日、大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪 第2競技場)の昼夜興行で開幕したが、夜の部で大波乱があった。
「岩谷がデビュー7カ月の新人に…」まさかの番狂わせ
この日、岩谷はマーベラスの暁千華と山岡の若い2人と対戦する予定だった。
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だが暁が体調不良でリーグ戦を欠場したことで、岩谷は初戦を代役のMariaと戦い、無難に1勝目をあげた。
それから数時間後、予期しない結果が岩谷を待ち受けていた。優勝候補が初戦でつまずくことはありがちだが、2戦目にピンフォール負けを喫するのは異例だ。的確なキックを浴びせ、優勢に試合を進めていた岩谷だったが、コーナーからのボディプレスをかわされたあたりから、狂いだした。逆に引退した高橋奈七永譲りの冷蔵庫爆弾を浴びせられて、山岡のペースに引き込まれた。
山岡の腕は以前よりだいぶ太くなっているように見える。山岡は両腕で岩谷を捕まえて引き抜いた。岩谷の体は3回も宙に弧を描いた。
入場式でビクトリア弓月とともに「最強最高の戦士になる」と宣誓した山岡は緊張していた。入場式の前にはそれを呪文のように繰り返していた。
実際にリングに上がり岩谷と対峙すると、その怖さが伝わってきた。
「6人タッグでもすごかったけれど、シングルのリングで向き合うとそのすごさが際立った」
山岡は「本格というか……」と岩谷を表現した。
山岡がデビューしたのは今年の1月3日で、それからまだ7カ月しか経っていない。「スーパールーキー」とは呼ばれているが、キャリア14年の岩谷からしたら、1人の新人に過ぎない。



