インターハイ男子100m衝撃の「10秒00」はなぜ起きた？「あれでもう1段階、ギアが上がった」16歳・清水空跳の快挙のウラにあった“ある伏線” 

　とはいえまだまだ伸び盛りの16歳。9秒台の記録誕生は秒読みと言っていい。

「高3で9秒台を出すというのが自分のビジョンだったんですけど、（9秒台に）あと1cm、1mmというところまで差し掛かり、本当に『あと少しだな』という実感が湧いています」

　清水にとっても、9秒台をはっきりと捉えた今回のレースだった。

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「9秒台スプリンターになり、オリンピックに出場すること」という将来の目標が、一気に現実味を帯びてきた。

　実は今秋の東京世界選手権では、さっそく日の丸を付けた清水の走りを見られるかもしれない。

　東京世界選手権の参加標準記録は10秒00に設定されており、このタイムをクリアした清水は、参加資格を得たことになる。

東京世界陸上の代表は…どうなる？

　現時点でこの記録を突破しているのはサニブラウン・アブデル・ハキーム（東レ）のみ。また、ワールドランキングでは栁田大輝（東洋大）が出場圏内（ターゲットナンバー：出場枠48）に付け、桐生も圏内に入ってくる見込みだ。

　しかしながら、先日の日本選手権では、予選で栁田がフライング失格となり、サニブラウンも敗退したため、男子100mの内定者はゼロ。代表争いは混沌としている。100分の1秒差で日本選手権の決勝進出を逃した清水にも、日本代表入りのチャンスが巡ってきた。

　出場資格が確定する8月24日までまだまだ動きがありそうだが、現時点では、清水は有力候補の1人に浮上した。

「出られるなら、やっぱりその景色を味わいたいですね」

　一躍時の人となった、天井知らずの16歳。しばらくはその動向から目が離せない。

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16歳が100mで“10秒00”の衝撃…「9秒台を出す気持ちで」あのボルトも超えた高校2年生・清水空跳とは何者か「父は跳躍競技をやってほしかったと…」