岡田彰布がバッサリ「論外よ。打ったら走るってことやんか」佐藤輝明“あの確信歩き”問題から考える「藤川球児との違い」首位独走・阪神の監督論 

岡田彰布はなぜ佐藤輝に4番を任せなかったのか？

「大山（悠輔）の周りに人が集まるんよ。みんなに認められているというか、そういう感じがする」。岡田氏には「4番論」がある。現役時代、掛布雅之という4番のあとを打ってきたし、自らも4番に座った。「誰も認めるバッターというのかな。そういうバッターが4番を打つんよ」。岡田氏は2023、2024年の2年間、大山4番を貫いた。

2023年、阪神監督時代の岡田彰布　©Takuya Sugiyama

　佐藤輝にはまだそこまでの4番力はない、と判断したが、サードに固定してクリーンアップを任せた。しかし、どうも彼のプレースタイルが気になって仕方なかった。結果を出せなければ、投げやりな態度をもろに出す。そこにひたむきさが感じられない……と、岡田氏はヘッドコーチの平田勝男を呼んだ。平田を通じて二軍降格を通達。平田は監督の考えを代弁。「打つ守るだけやない。みんなが態度も見てるぞ」と諭している。

　だが、岡田氏は単に佐藤輝を冷遇していたわけではなかった。厳しい言葉の裏側に隠された“真意”を検証してみたい。

＜続く＞