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「目、デカッ…と言われるたびに傷ついた」18歳で突然バセドウ病に…元女子バレー日本代表・鍋谷友理枝の告白「毎日薬を飲み続けてました」
posted2025/07/10 11:04
18歳の時にバセドウ病を患った元バレーボール女子日本代表・鍋谷友理枝。周囲のサポートのおかげで、13年間もの現役生活を走り抜くことができた
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
L)Yohei Osada/AFLO SPORT R)Shigeki Yamamoto
元バレーボール女子日本代表・鍋谷友理枝さん(31歳)のインタビュー第2回。「え、私が?」当時18歳、日本代表合宿のメディカルチェックで“ある病気”が発覚する。【NumberWebインタビュー全3回/第1回、第3回も公開中】
名門・東九州龍谷高校のキャプテンとして春高バレー3連覇を果たした鍋谷友理枝は、2012年にデンソーエアリービーズに入団。新人ながら日本代表に初選出された。
当時18歳。胸躍らせながら受けたメディカルチェック。だが、診断結果と共に一枚の紙が手渡された。
そこに書かれていた無機質な文字は、13年経った今も鍋谷の脳裏にはっきりと焼き付いている。
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チームに戻ってすぐに病院に向かった。詳しい検査をすると、バセドウ病と診断された。初めて聞いた病は、甲状腺機能亢進症の代表的なものだった。
「こんな身体でバレーができるのかな」
「症状としては動悸や手の震え、汗かきや体重減少。(病気の)自覚症状はなかったんですけど、振り返れば、周りと比べて異常に疲れたり、汗をかくことは高校時代からあったんです。後になって、病気のせいで常に心拍数が高いので、みんなでダッシュをしても私だけ心臓がバクバクしちゃって。いつ発症したか、原因や細かいことはわからなかったですけど、こんな身体でこの先もバレーができるのかな、という不安しかありませんでした」
