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「目、デカッ…と言われるたびに傷ついた」18歳で突然バセドウ病に…元女子バレー日本代表・鍋谷友理枝の告白「毎日薬を飲み続けてました」
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田中夕子Yuko Tanaka
photograph byL)Yohei Osada/AFLO SPORT R)Shigeki Yamamoto
posted2025/07/10 11:04
18歳の時にバセドウ病を患った元バレーボール女子日本代表・鍋谷友理枝。周囲のサポートのおかげで、13年間もの現役生活を走り抜くことができた
すぐに投薬治療を始めたが、症状は劇的に改善することはなかった。高校からVリーグにステージは変わり、練習の量や質は格段に上がる。走るだけで動悸や息切れが生じた。
さらに甲状腺眼症と言われる眼球が突出する病気にも罹患した。もともと大きな目が特徴的ではあったが、発症当時は周囲の発する何気ないひと言が鍋谷の胸に刺さった。
「私も一緒に笑っていたけど『目、デカッ』とからかわれるたびに傷ついていました。でも病気だと明かせば、試合に出るチャンスがなくなると思っていたので周りの選手には(病気のことを)言えなかった。プレーで見せるだけだと思って試合に出ても、パワーがなくて決まらない。ファンの方に『何で鍋谷を出してんの?』と言われた時は、本当につらかったです」
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バセドウ病の原因の一つに過度なストレスが挙げられている。練習や試合で負荷がかかればかかるほど数値や症状は悪化した。同年にリーグデビューを飾ったが、症状と向き合いながらのプレーだった。
「朝と夜に6錠ずつ薬を飲んでいたんですけど、最初の薬が合わなくて蕁麻疹が出てしまったり……何をすれば治るのか、先が見えないことが何より苦しかったです」
病棟で観たワールドグランプリ
2013年の夏、鍋谷は眼球突出の治療を受けるために入院した。4日間の点滴投与で痛みを伴う治療ではなかったが、身体よりも心が痛んだ。
何気なく通りかかった病棟の休憩室。テレビの前で楽しそうに応援する人の姿があった。画面の中には日本代表のユニフォームを着て躍動する同世代の選手たち。日本で開催されていたワールドグランプリの映像だった。
「私、なんで健康じゃないんだろう。なんで私はこんな身体なの?って親に八つ当たりしたこともありました」
そんな鍋谷にとって支えとなった人物がいる。


