テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
“テレビに映らない”大谷翔平「ショウヘイは“そっとしておけ”」エンゼルス恩師が親友のドジャース監督ロバーツに…番記者が聞いたウラ話
posted2025/07/11 11:04

2023年、エンゼルス時代の大谷翔平とネビン監督
text by

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph by
Nanae Suzuki
ロバーツ監督の言葉に驚いたワケ
《7月1日 vsホワイトソックス(ドジャースタジアム)◯6-1》
試合前の会見場。デーブ・ロバーツ監督は、投手復帰3戦目の6月28日のロイヤルズ戦ではメジャー自己最速の101.7マイル(約163.6キロ)を計測した大谷の次回登板日を問われると、こう答えた。
「日曜日(6日=日本時間7日)に投げる」
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大方の予想は、ドジャース先発陣に故障者が多いため先発ローテーションに余裕はなく、予定通りなら中5日、中6日で4日か5日(同6、7日)が予想されていたため、驚いた。一旦は受け入れたものの、私と同じように不思議に思うメディアが何人かいた。どういうことだろうか。合間の先発はマイナーから昇格させるのか。はたまた、ブルペンデーか。
この疑問は一旦置いておいて、気になっていた質問をロバーツ監督にぶつけた。大谷は今季ここまで欠場は「父親リスト」に入っていた2試合のみ。この日はベッツが休養日だったので「球宴までに大谷に休養日を与える予定はありませんか?」と質問した。するとロバーツ監督は笑顔で回答した。
「ノー。今のところ休ませる予定はない」
「デーブの言うこと信用しているのかい?」
心配なのは疲労蓄積による何らかのケガだ。基本的に大谷は毎日出場したいと考え、そのことについて球団首脳は理解しているのは間違いないが――心配は尽きない。これは担当記者としての一種のサガであり、大谷がいつか現役引退を決断する日まで続くのかもしれない。
そんな会見から10分ほど経った後のことだ。球団広報からメッセージが届いた。
「Sho on Saturday.(大谷は土曜日に投げる)」
やはり……。ドジャース専属のラジオリポーターを務めるデービッド・バッセーさんは、既に配信していたSNSの投稿やネット記事の差し替えをしている記者を見つめ、大笑いしていた。