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「シカゴ・ブルズは悪い環境ではない」24歳河村勇輝、NBA2年目どこへ?「カワムラが生き残るには…」米関係者が強調した“必要なアピール”
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杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byCole Burston/Getty Images
posted2025/07/06 11:02
メンフィス・グリズリーズからクオリファイングオファーを提示されず、制限なし完全フリーエージェントFAとなっていた河村勇輝
昨季39勝43敗でイースタン・カンファレンス15チーム中10位に終わったブルズは来季も上位進出が期待されているチームではない。制限付きFAになったPGジョシュ・ギディーの残留は不確かだが、それがどうなろうと、もうしばらくは我慢の時間を余儀なくされることだろう。
まだ気が早いが、来季は将来を睨んで積極的に勝ちにはいかない“タンキング”の状態に入る可能性も見えてくる。昨季、群雄割拠のウェスタン・カンファレンスに属したグリズリーズでなかなかプレー機会に恵まれなかった河村にとって、“再建状態”に近い位置にいるブルズは悪い環境ではない。
2ウェイ契約の枠は埋まっている
ブルズはすでにジャミア・ヤング、エマニュエル・ミラー、ラクラン・オルブリッチと、最大3名の2ウェイ契約の枠を使っているが、それでも河村が目指すべきはやはり昨季同様に2ウェイ契約が現実的だろう。若手有望株とともに、ロースター当落線上の選手が集うサマーリーグはそのために重要な場になる。
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「今回のブルズのメンバーでカワムラの最大のライバルとなりそうなのは、昨季も2ウェイ契約でプレーした同じPGのヤング。カワムラがブルズで生き残っていきたいなら、ヤングあたりを押し出す活躍が必要になる。サマーリーグ前のトレーニングキャンプでさえもアピールの大事な舞台になる」
上記の代理人はそう述べ、昨季Gリーグで平均21.4得点、7.2アシストを残した24歳のヤングを当面の“ライバル”として名指しした。サマーリーグを見る日本のファンにとっても、河村以外の注目選手として覚えておくべき名前なのだろう。


