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中畑清「アイツは死んでもおかしくない…」長嶋茂雄監督が18人の巨人若手をシゴキ…“地獄の伊東キャンプ”伝説「猛ノックで泣いた」「カレーを吐いた」
text by

永谷脩Osamu Nagatani
photograph byBUNGEISHUNJU
posted2025/06/30 17:45
1979年、「地獄の伊東キャンプ」でシゴかれた中畑清
伝説として残っているのは球団創設まもない1936年に行われた、茂林寺(群馬県館林市) の猛特訓。2度の米国遠征の後、慢心と気の緩みによって弱体化していたチームを引き締めるため、藤本定義監督が白石敏男、永沢富士雄らに、彼らが血反吐を吐くまで猛ノックを浴びせた。
多摩川での猛練習が始まったのは、それから26年後の1962年。川上哲治監督就任2年目、前年の首位から4位に転落した直後だった。
そしてその猛練習が、1965年から始まるV9という偉業の礎となったのである。
「地獄の伊東キャンプ」長嶋がシゴいた18人
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ONを中心に、柴田、土井正三、森昌彦(現・祇晶)らの脇役がしっかり機能していた無敵の川上政権が終わりを告げたのは1974年であった。そしてその後を引き継いだ青年監督・長嶋茂雄の下、伝統の猛練習が復活する。地獄の伊東キャンプである。

