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「彼は本当にタフ」ヘッドコーチも脱帽…ラグビーリーグワン決勝 優勝の東芝エースが見せた“骨折したままMVP獲得”の衝撃「痛みはあったけど…」
posted2025/06/04 17:01

実は準決勝の試合後に右手の甲を骨折していたという東芝のリッチー・モウンガ。それでも決勝では東芝の優勝に大きく貢献してみせた
text by

大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph by
Yuki Suenaga
6月1日にプレーオフ決勝が終わり、今季のラグビーリーグワンは東芝ブレイブルーパスの優勝で幕を閉じた。国立競技場に5万人以上の観客を集めた決勝では、東芝の背番号10、リッチー・モウンガが躍動し、優勝に大きく貢献して見せた。だが、そのプレー以上に周囲を驚かせたのは、試合後に発表された「衝撃の事実」だった。《NumberWebレポート全2回の2回目/最初から読む》
国立競技場に5万1009人の観衆を集めて行われたラグビーリーグワン・プレーオフ決勝。東芝ブレイブルーパス東京が2連覇を飾った試合の主役は、背番号10をつけたリッチー・モウンガだった。
1トライ1コンバージョン2PG1アシスト。チームの全得点に直接絡む大活躍だった。
「右手骨折」のまま臨んだファイナル
何より衝撃的だったのが、モウンガがこの日、右手を骨折したまま試合に臨んでいたことだ。東芝のトッド・ブラックアダーHCが明かす。
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「リッチー(・モウンガ)は先週の試合で右手の甲を骨折していました。最初に状態を見たときは、決勝への出場は7割方無理だと思った。今週は一度も全体練習に参加できなかった。けれど、そのまま試合に出て、チームにフルコミットして、パスもキャッチも問題なくこなしていました。彼は本当にグレートでタフ。そして究極のチームマンです」
キャプテンのリーチマイケルも同じ感覚だった。
「レントゲンを見たときは正直『無理だ』と思った。でも3日連続で酸素カプセルに入って回復して、良い状態で試合に出られて良かった。リッチーは本当にタフ。そしてチーム愛がある。ブレイブルーパスというチームにも、府中という町にもコミットしてくれている。一緒にプレーして喜びを感じる選手です」