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「彼は本当にタフ」ヘッドコーチも脱帽…ラグビーリーグワン決勝 優勝の東芝エースが見せた“骨折したままMVP獲得”の衝撃「痛みはあったけど…」 

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大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byYuki Suenaga

posted2025/06/04 17:01

「彼は本当にタフ」ヘッドコーチも脱帽…ラグビーリーグワン決勝 優勝の東芝エースが見せた“骨折したままMVP獲得”の衝撃「痛みはあったけど…」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

実は準決勝の試合後に右手の甲を骨折していたという東芝のリッチー・モウンガ。それでも決勝では東芝の優勝に大きく貢献してみせた

10年続けてリーグ王者…まさに「優勝請負人」

 2016年にカンタベリーでMITRE-10(NZ選手権)に優勝し、2017年から2023年まではクルセーダーズでスーパーラグビー7連覇(2020-2021の2シーズンは『スーパーラグビー・アオテアロア』)。そして2023年にリーグワンのブレイブルーパス東京に加わると旧トップリーグ時代の2009年度以来となる14季ぶりの頂点にチームを導き、今季は2連覇。

 モウンガに軸を置いて見れば10連覇。10年続けてチャンピオンの座を勝ち取ってシーズンを終えているのだ。まさしく優勝請負人。

  6月2日のリーグワン表彰式。2季連続のMVPを受賞し、続いて始まった囲み取材。昨夜は眠れましたか? と訊ねると、笑って「まったく寝ていません」という答えが返ってきた。

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「クルセーダーズでもそうでした。何度経験しても、この瞬間は特別なもの。素晴らしいことを成し遂げたのだから、それに相応しい祝い方をして、みんなで喜ばないとね」

 国立競技場で優勝を決めたあと、リーチやワーナーら主力数人は深夜までスポーツニュースに生出演し、終わるやいなや府中に帰って祝宴に合流。深夜営業の飲食店で飲み、歌い、徹底して喜び合ったという。

 カラオケでは何を? と訊くと、モウンガはその場で「まっすぐ、まっすぐ……」と歌い出した。長渕剛ファンにはおなじみの名曲『Myself』。モウンガの甲高い歌声が狭い会見場に響く。

 そういえば、クルセーダーズがスーパーラグビーで連覇を飾っていた頃、恒例だったスコット・ロバートソンHC(現オールブラックス監督)のブレイクダンスが始まると、モウンガは一緒に輪の中に入って踊り出していた。

【次ページ】 勝ち続けられる「一番の原動力」は?

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