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「お前、あの騒動があったのによく来たな」“今のプロレス批判”で炎上した前田日明に、ウナギ・サヤカがモノ申した真意「ぶん殴られようが…」 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byNorihiro Hashimoto

posted2025/05/27 17:00

「お前、あの騒動があったのによく来たな」“今のプロレス批判”で炎上した前田日明に、ウナギ・サヤカがモノ申した真意「ぶん殴られようが…」<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

4月26日の自主興行(両国国技館)にて、前田日明と対峙したダーク・ウナギ

前田の“炎上”を無視しなかったウナギ

 実は、ウナギが前田にオファーを出し、登場が決まった時点では炎上は起きていなかった。当初、想定していた「レジェンド登場」とは違う形になったわけだ。そこでウナギは、炎上を無視しなかった。へりくだったり観客の反応に任せたりせず、今のプロレスラーとして元プロレスラーに立ち向かったわけだ。

「私は思ったことしか言えないので。ぶん殴られようが言うことは言うし。腫れ物に触るみたいな感じより、いい形にできたと思いますよ」

 はっきり言えるのは、マット界で誰よりも早く面と向かって前田日明に物申したのがウナギだということだ。ただ批判したいわけではない、といって単に擁護したいわけでもない。ウナギにしてみれば“これで前田日明は私の獲物だ。お前ら手を出すんじゃねえぞ”といったところだろう。男子も女子もキャリアも関係なく、今を生きるプロレスラーとしてウナギの“圧勝”だ。

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 観客動員は伸び悩んだ。東京ドームを目指すなら、軌道修正を含めやることは数え切れないほどある。しかしこの両国大会で“ウナギは何をやらかすか分からない”という幻想、ブランド力も高まったのではないか。

 6月にはダブルヘッダーでタイトル挑戦、8月から来年2月まで7カ月連続での自主興行開催など、両国後も動き続ける。大胆、豪胆、胆力……やはりウナギは実だけでなく“肝”が美味いのであった。

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