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「ドジャースは何度も警告を無視した」佐々木朗希が故障者リストに…既報で感じた日米メディア“報道文化の違い”は?「1年目のアップダウンは当然」 

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一野洋

一野洋Hiroshi Ichino

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posted2025/05/20 06:01

「ドジャースは何度も警告を無視した」佐々木朗希が故障者リストに…既報で感じた日米メディア“報道文化の違い”は?「1年目のアップダウンは当然」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

5月9日(日本時間10日)のダイヤモンドバックス戦での先発を最後に負傷者リスト入りが発表されたドジャースの佐々木朗希

 佐々木は“令和の怪物”として日本で高い評価を得てきた。最速165キロ、完全試合、WBCでの快投。特に日本のファンの間で形成された理想像が、MLBでの「現実」に直面したとき、厳しい目にさらされるのは避けられない。

メジャー1年目…「アップダウンは当然」

 だが彼はまだ23歳。米スポーツメディア界で140年近く続く老舗メディア『スポーティングニュース』で編集長を務めるベンソン・テイラー氏も「ケガがなかったとしても、メジャー1年目の選手にアップダウンがあるのは当然」と語るように、新天地で壁にぶつかること自体は異常なことではない。

 今回のIL入りは、その壁に向き合うためのきっかけに過ぎない。フォームの修正、球速の再構築、肩の回復──。すべてをリセットしたうえで、再びマウンドに立つ日を目指すことになる。

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 繊細な感覚で投球を突き詰めてきた佐々木にとって、そのプロセスは決して短くはないだろう。それでも、低めに沈むスプリットと、ズシンとミットを鳴らすフォーシームをもう一度目にする日を、信じて待ちたい。

 今回の離脱はキャリアの中断ではなく、再出発の準備期間だ。

 球団の起用方針、ファンの期待、メディアの論調──すべてと向き合いながら、佐々木は“期待”の先にある本当の自分を掴みにいく。

 その歩みの先に、MLBのマウンドで再び“異次元”を見せる日が来ることを信じたい。

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「なぜ黙っていたんだ?」「離脱は再調整のチャンス」ドジャース・佐々木朗希の故障者リスト入り 関係者は“賛否両論”も…米メディアはどう報じた?

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