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「ドジャースは何度も警告を無視した」佐々木朗希が故障者リストに…既報で感じた日米メディア“報道文化の違い”は?「1年目のアップダウンは当然」

posted2025/05/20 06:01

 
「ドジャースは何度も警告を無視した」佐々木朗希が故障者リストに…既報で感じた日米メディア“報道文化の違い”は?「1年目のアップダウンは当然」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

5月9日(日本時間10日)のダイヤモンドバックス戦での先発を最後に負傷者リスト入りが発表されたドジャースの佐々木朗希

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一野洋

一野洋Hiroshi Ichino

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 鳴り物入りでMLBのトップ球団へと移籍した佐々木朗希が「右肩インピンジメント症候群」のため15日間の故障者リスト(IL)入りした。期待の大型ルーキーの戦線離脱は、本国アメリカメディアでは、いかに受け止められているのだろうか?《NumberWebレポート全2回の2回目/最初から読む》

MLB関係者からは厳しいコメントも…

「MRIの結果、右肩のインピンジメントだと判明した。ササキはそれまで何も言わず、数週間抱えていたと主張している。最も腹立たしいのは、選手が自分の体について正直に伝えないことだ。我々が状態を推測しなければならなくなる」

 IL入りが発表されたロサンゼルス・ドジャースの佐々木朗希について、そう厳しい言葉で評したのは元マイアミ・マーリンズ球団社長のデビッド・サムソン氏だ。

 サムソン氏は「パフォーマンスが悪化し、防御率は4.70、三振は取れず、球速も落ちていた。『なぜ黙っていたんだ?』と言いたくなる」とケガそのものよりも佐々木のセルフマネジメントの姿勢に疑念を口にしている。

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 MLB公式やESPNは、佐々木の平均球速が日本時代より明らかに低下していた点に注目し、「パフォーマンス全体が落ちていたことと関係があるだろう」と冷静に分析。そのうえで「今回の離脱は再調整のチャンス」と佐々木自身のコメントで記事を締めるなど、育成の視点から報じている。

『ロサンゼルス・タイムズ』のディラン・ヘルナンデス記者は、ドジャースの故障管理体制そのものを強く批判した。「ドジャースは何度も警告サインを無視し、自業自得の泥沼に足を踏み入れてきた」とし、ロバーツ監督にも「またツケを払わされる」と痛烈なコメントを投げかけている。

【次ページ】 「佐々木離脱」の報に見る日米“報道文化”の違い

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