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吉田麻也は8kg増、岡崎慎司は4kg増なのに…「体重は増やしてないです」クリスタルパレス鎌田大地が語る、“筋トレ増量”じゃない「評価の上げ方」
posted2025/05/14 17:23

クリスタルパレス鎌田大地(28歳)。プレミアリーグ戦終盤にかけて、先発する試合が増えてきた
text by

田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph by
Getty Images
「ダイチ・カマダの特集記事を考えているんだ。情報提供を含めて、少し手伝ってくれないか──」
筆者にそう伝えてきたのは、英高級紙タイムズの記者だった。
「全国紙の“特集候補”になるレベル」
鎌田大地は、4月23日のプレミアリーグ・アーセナル戦から、FA杯準決勝のアストンビラ戦、PLのノッティンガム・フォレスト戦と、公式戦3試合連続で先発。タイムズの記者から声をかけられたのは、ちょうど鎌田大地がクリスタルパレスでの先発が増えてきたタイミングだった。シーズン序盤から中盤にかけてベンチスタートが多かったが、シーズン終盤に入って序列が上がってきたと、そう評していいだろう。
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気になる鎌田の特集は、タイムズ内での編集会議で見送られることになったという。代わりに紙面を飾ったのは、コロンビア代表の右WBダニエル・ムニョスの経歴をたどる記事。しかしそれでも、英全国紙の特集候補として鎌田の名が挙がるようになったのは、ゆっくりと上がってきた評価の表れと言えよう。少なくとも地元メディアで辛辣な意見が並んだシーズン序盤を思えば、大きな変化である。
とりわけ、2−2で引き分けたアーセナル戦の活躍は眩しかった。
3−4−2−1のセントラルMFとして先発し、攻撃と守備のバランスを巧みに取りながら中盤を幅広く動いた。ディフェンスではデクラン・ライス、マーティン・ウーデゴールを擁するアーセナルインサイドMFをケア。後半には前線まで全速力で駆け上がり、ラストパスを引き出そうとする場面もあった。1−2の相手リードで迎えた後半38分には、アーセナルの最後尾でのパス回しに鎌田がプレスを仕掛けた。するとCBウィリアン・サリバのパスミスを誘い、貴重な同点ゴールに導いた。結果は、敵地で2−2の引き分け。MOMを獲得したように、日本代表MFは充実のプレーを披露した。
「僕が10番で出るのは、すごく難しい」
では鎌田自身、チーム内の序列が上がってきたことに何を思うか。