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世界5階級制覇の“レジェンド”藤岡奈穂子がシュートボクシング高橋藍と“結婚式”…出会いと絆「同性婚」を語る「どんな反応が来るか心配でしたが…」 

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佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

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posted2025/05/12 11:00

世界5階級制覇の“レジェンド”藤岡奈穂子がシュートボクシング高橋藍と“結婚式”…出会いと絆「同性婚」を語る「どんな反応が来るか心配でしたが…」<Number Web> photograph by Haruka Sato

5月11日には親族や友人、格闘関係者など160人を招待して盛大なウェディングパーティーを開いた

 2017年には世界ライトフライ級王座を獲得し、日本史上初の5階級制覇……。メキシコやアメリカでの挑戦にも同行し、栄養面の管理や後援会のまとめ役、時には練習相手を務めるなどサポートした。その心強いタッグに藤岡さんは大いに助けられたと感謝する。

 藤岡 「階級を行ったり来たりしていたので減量や増量の指導をしてもらったり、遠征でも何かとサポートしてもらっていました。私の周りも『藍ちゃんがいないとダメだよね』って。本当に大きな存在でした」

「お父さん、藤岡さんに会えるのか!」

 高橋 「格闘技の選手として私ができなかったことをやり続けている。藤岡さんが切り拓いていく世界を、私も横で一緒に見続けたいなと思っていました。私は周りの信頼できる人たちには(藤岡との関係について)話していましたし、両親も歓迎してくれていました。父に話した時は第一声で『っていうことはお父さん、藤岡さんと会えるのか! 嬉しいな』って言われたくらい(笑)」

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 二人の関係をポジティブに捉え、周囲に対しても自然に振る舞っていた高橋さん。一方で、藤岡さんの受け止め方は少し違っていた。

 藤岡「彼女はもの凄くのびのび育ってきて明るいんですけど、自分は真逆で、小さい頃からずっと自分は人と違うのかな、っていう違和感を抱いてきましたから……」

 女子ボクシングの第一人者として走り続けてきた藤岡さんが抱いていた葛藤と“生きづらさ”とはどのようなものだったのか。〈つづく〉

#2に続く
「ずっと違和感を抱いて生きてきました…」女子ボクシングのレジェンド・藤岡奈穂子が語った“女らしさ”の葛藤と「同性婚」カミングアウトまでの道

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