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4月のドジャース「実は7、8、9番が打率1割台」NHK解説者・小早川毅彦が見破った“課題”とは? 「下位打線問題は大谷翔平問題でもあります」
text by

小早川毅彦Takehiko Kobayakawa
photograph byNanae Suzuki
posted2025/04/20 11:00
4月に入って多少もたつくドジャース。マンシー(左)、キケ・ヘルナンデス(右)ら下位打線の数字が上がってきていないが
マンシーは昨季故障で長期離脱していましたが、復帰後は左ピッチャーのときにはラインナップを外れることが多くなっていました。レギュラーで出ていた選手からすると、ちょっと調子を上げにくくなっていたのかなと。左投手に対しては、対戦が減っていっそうきっかけがつかみにくくなりますし、右投手のときは結果を出さないと、という気負いというか、暗示が強くなってしまいます。
そういう気持ちを今シーズンに持ち越してしまっているのかな、という印象ですね。ただ、マンシーに関してはそれほど心配はしていなくて、いずれ調子が上がってくるでしょう。
「下位打線問題」は「大谷問題」!?
それ以外のメンバー、特にベテランのキケやロハスも、たまたま不調が重なっているのかなと思いますが、そもそも彼らが下位打線にいるのは上位打線よりは打てないから下位なわけで、そこまで期待しすぎちゃいけません(笑)。その成績がこうして気になるのは、みんな、1番の大谷にチャンスで回ってこないと感じているからです。
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東京での開幕シリーズでも、大谷の前に出塁してほしいという異様なまでのムードを感じました。大谷の前にランナーをためてほしい、という気持ちが下位打線の成績にスポットライトを当てているわけで、「下位打線問題」は裏を返せば「大谷問題」なんです(笑)。つい、大谷を中心に考えてしまうがゆえの問題といいますか。
実は、私から見ると「下位打線問題」は、開幕前から懸念していた、ドジャースの「ある課題」につながっています——。
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