「これは最大のスキャンダルだ…」スキージャンプ激震“スーツ不正事件”「みんなやってる。ただ今回は完全アウト」関係者が語る“イカサマ”の真相 

「日本チームにはいい面しかなかったと思う。選手全員の教訓になって、今後はないと思うけど、こういうことをしてくるところも減って来るのかなと」

　普通に考えれば、今後もFISによる一括管理が理想のように思える。日本代表としても、その形を望んでいる。ただ、最終戦後のコーチ会議でも各国から意見が噴出してまとまらなかったという。

「結局うまい人が勝つんで」

　輸送や管理など含めてFISに直接管理をすべて賄えるリソースがあるのか。とはいえ、各国に委ねたままではまた今回のようなことが起きかねない。大会当日の検査体制も、現在はランダムに選ばれた選手だけが対象となっていて公平性の観点からいえば十分とはいえない。しかし、全員検査となれば現在のようなスムーズな競技進行はとても望めない。考えるべきことは多い。

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「来季も絶対にルールが大きく変わるはず。僕らは僕らができるパフォーマンスをする。道具のことはそれを考える人に任せる。でも、それはルールの中でやるべきだと思います。ルールをはみ出してはいけない」

スキージャンプ日本代表チーム。今回の“事件”は競技にどんな影響を与えるか　©︎JIJI PRESS

「結局うまい人が勝つんで」という小林陵侑の言葉を信じるためにも、公平性を担保する線引きは不可欠。　

　白か黒か。はたまたグレーか。

　来年2月にはミラノ・コルティナオリンピックが迫っている。大揺れのジャンプ界が、選ぶのは何色だろうか。

〈全2回／前編からつづく〉