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“4272日ぶり最下位”王者ソフトバンクの異変…現場で何が?「甲斐拓也の巨人移籍」「近藤健介の手術」はあれど…番記者が見た“力負けしている”現実 

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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posted2025/04/07 17:00

“4272日ぶり最下位”王者ソフトバンクの異変…現場で何が?「甲斐拓也の巨人移籍」「近藤健介の手術」はあれど…番記者が見た“力負けしている”現実<Number Web> photograph by JIJI PRESS

“4272日ぶり最下位”に沈んだソフトバンク。現地記者が見た王者の異変とは

 試合直後の取材。小久保裕紀監督は「そうねえ……。あのホームラン、3ラン返しまでは良かったんですけどね」と回想。続いて勝負のアヤについて問われると「6、7回の(ロッテ)高野の時にランナーを出せなかったところ。多分ビハインドゲームのロング(のつもり)で出たと思うけど、そこの6人でランナーを出せなかったのがポイント」と悔やんだ。

 同点とされた直後の6回裏から登板してきたロッテ2番手の高野脩汰に2イニングを完全に封じられた。たしかに、もう一度やり返そうという勢いを削がれた感は否めない。

 この日は高野の快投もそうだが、岡やソトの勝負強さにもソフトバンクは叩きのめされた。言うなれば、完全なる力負けだった。

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 ペナントレースだから負けることは当然ある。ただ、エース有原航平の突然の乱調や、西武戦ならば相手主戦の今井達也や隅田知一郎に好投されたといった「原因のはっきりする負け」よりも、あの開幕2戦目のロッテ戦のほうが心にモヤっとしたものが残るのだ。

ポイントを整理…誰が離脱中?

 なぜソフトバンクは苦しんでいるのか。戦力的な要因を挙げてみよう。

1)カーター・スチュワートJr.の離脱

 まず先発投手ではカーター・スチュワートJr.が戦列から離れている。昨季9勝で防御率1.95という好成績を残した来日7年目右腕は、昨年11月の段階で小久保裕紀監督から今シーズンの開幕ローテ入りのお墨付きをもらっていた。しかし、2月の春季キャンプ中盤に左腹直筋を痛めてリハビリ組へ移管となり、現在も実戦復帰できていない状況だ。

2)近藤健介、栗原陵矢ら主力野手の離脱

 打線では、小久保監督がオープン戦当初に「今季の打順の中では、山川(穂高)の後ろを打つクリがポイントになってくる」と話していた、クリこと栗原陵矢だったが、3月11日のオープン戦・巨人戦(長崎)の守備中にフライを追った際にフェンスに強く激突して右わき腹を痛めたことで開幕に間に合わなかった。こちらは4月に入り練習の強度が一気に上がってきており、今月中旬のファーム戦復帰を見据えているところだ。順調ならば4月下旬の一軍復帰も十分可能だろう。

【次ページ】 甲斐が移籍した影響

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