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落合博満“じつは中日コーチ人事で異変あった”監督1年目…一軍から二軍降格、電撃辞任まで「メディアに情報漏えいが原因」説は本当か? 鈴木孝政に直撃
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岡野誠Makoto Okano
photograph byTabun Matsuzono
posted2025/03/14 11:02

落合博満監督が鈴木孝政を二軍投手コーチに配置転換したとされている。あの噂の真相とは
4月は開幕戦だけでなく、3試合目と7試合目も外れている。5月は23試合中5試合当たっていない。この間、相手先発の予想は横浜の2試合を除いて、全て的中している。孝政が一軍にいたシーズン当初から、中日の先発は当てづらかったのだ。
森繁和と鈴木孝政の発言内容
当時、投手コーチの2人は記者にどんな話をしていたのか。調べてみると、意外な事実が判明した。ゴールデンウィークを挟む9連戦の始まる日、『中日スポーツ』は1面で9日間の先発を予想している。本文には、こんな談話が載っている。
〈「穴が一つ、二つできるだろう。バルガスや川崎を入れることも考え、組み直しているところ」と森コーチ〉(4月27日付)
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谷間の候補として、ローテーション外の2人を挙げている。先発日は明かしていないが、かなり重要な情報である。川崎憲次郎は4月30日、バルガスは5月5日に先発している(当日の予想で的中)。森コーチは、朝倉健太の一軍合流に際しても〈第6の投手だな。中継ぎもできて、先発もできる。(その役割をできるのは)朝倉しかいないだろ〉(5月21日付)とヒントを与えている。実際、朝倉は23日にリリーフ登板、26日に先発した。
先発前日の『中日スポーツ』には、こんなコメントが掲載されている。
〈森投手コーチは先発起用こそ明言しなかったが「(16日のウエスタン・リーグで)朝倉と投げ合ったダイエーの斉藤が昨日1軍で先発して勝っただろ」と、不意に昨年の20勝投手を引き合いに出した。朝倉だって…という期待の裏返しだろう〉(5月25日付)
記者は、森の言葉を糸口に先発予想を的中させている。のちに手掛かりさえ教えなくなった森コーチも、落合監督就任1年目の春先は手探りの状態だったのではないか。
“手がかり”から記者が先発を当てた?
孝政コーチはどうだったのか。4月、福岡・下関でのデーゲーム2連戦を迎える当日、こんな談話が載っている。