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「常人を超えた筋肉だ」日本代表FW前田大然の“太もも裏”に仲間が仰天…一発レッドで謝罪→英名門サポが感謝、クラブは処分軽減に尽力のワケ
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アレックス・オヘンリーAlex O’Henley
photograph byPA photo/JIJI PRESS
posted2025/03/06 17:01

CLプレーオフ、セルティックの前田大然はバイエルンのスタニシッチと競り合う
「でも今の彼は、ここのピッチの自然な流れのなかでプレーできている。英国のフットボールに必要なフィジカルを理解している。それは欧州で最高レベルのフィジカルだ。今の彼はそんなピッチにも完璧に順応し、最適な時に最適なポジションにいることができる。
それを証明するのが、ゴール成功率だ(スコットランド・プレミアシップで昨季の13%から今季は28%に)。彼はもともと位置取りがうまく、多くのチャンスを得ていたが、今は自信と技術が増し、優れたフィニッシャーに成長した。トップレベルだよ」
同僚いわく「ダイゼンは特別な筋肉の持ち主」
またカナダ代表SBアリステア・ジョンストンは、前田のことを「特別な筋肉の持ち主だ」と明かす。
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「GPSで測った走力やスピードのデータを見ると、ダイゼンがトップであることが多い。それにあんなに何度もスプリントをすれば、リカバリーのために一晩中アイスバスに浸かってなきゃいけないはずだよ。そうでもしなければ、痛くて眠れないと思うんだ。でもダイゼンは平然と、練習や試合でそれを繰り返している。しかも90分、いや120分でも、最終盤まで同じことができる。爆発的なスピードは、負傷の原因になりやすいのにね。
彼のハムストリングの耐久性は常人の理解を超えている。ダイゼンはトップレベルのフットボール界でも、実に珍しい存在だと思う」
CL一発レッド…サポは労い、クラブは処分軽減に動いた
クラブ、そしてファンから前田が大きな信頼を受けていることをあらためて証明したのは、チャンピオンズリーグでの出来事である。
グループフェーズ第7節のBSCヤングボーイズ戦の終盤、前田は相手のDFモハメド・アリ・カマラを削ったかどで、レッドカードを提示され、さらに2試合の出場停止処分を受けた。
1-0の勝利でプレーオフ進出を決めたホームゲームの後、前田はサポーターに向けて自身のソーシャルメディアにこう綴った。
「こんなに素晴らしい雰囲気のなか、問題を起こしてしまって本当に申し訳ありません」
これに対し、ファンは「謝る必要なんてないよ、ダイゼン」とか、「君はヒーローだ」など、チーム最多得点者である日本代表アタッカーに感謝と労いの言葉を返していた。
だが、チームは大きな不安を抱えることになった。