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「常人を超えた筋肉だ」日本代表FW前田大然の“太もも裏”に仲間が仰天…一発レッドで謝罪→英名門サポが感謝、クラブは処分軽減に尽力のワケ
posted2025/03/06 17:01

CLプレーオフ、セルティックの前田大然はバイエルンのスタニシッチと競り合う
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アレックス・オヘンリーAlex O’Henley
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PA photo/JIJI PRESS
日本代表FW前田大然(セルティック)はスコットランドのリーグ戦で得点王争いに絡み、チャンピオンズリーグで4ゴールと波に乗っている。そんな彼の“本音評価”を現地英国人記者に記してもらった。〈翻訳:井川洋一。全3回/第3回につづく〉
ハードワークは変わらず、実に落ち着いてゴールを
2024-25シーズンのセルティックでゴールを量産している前田大然だが、その自信を感じさせる一撃は2月5日、ダンディーFC戦でのチーム4点目だった。
自陣からカウンターアタックが始まると、アルネ・エンゲルスの長いスルーパスに抜け出し、飛び出してきたGKを嘲笑うかのようにダイレクトのチップキックでネットを揺らした。洗練されたこのゴールを、元スコットランド代表FWで今はBBCのコメンテーターを務めるリー・ミラーは、「これまでに見てきたなかで最高のゴールのひとつ」と称賛した。
ミラーと同業の元アイルランド代表GKのパット・ボナーは、今季の前田が示している新たな側面について、こう話した。
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「旺盛なエネルギーとスピードをベースに本当のハードワークをするところは以前と変わらないが、今季はチャンスが来れば、実に落ち着いてゴールを陥れている」
アンジェ体制よりロジャース体制の方が得点を
興味深い数字がある。
前田をセルティックに呼んだアンジェ・ポステコグルー前監督──横浜F・マリノスで共に仕事をした仲だ──のもとで、彼は71試合で19得点を記録したが、ブレンダン・ロジャース監督のチームでは同じ試合数を経て31ゴールをマークしているのだ。前田の特長をより理解していたのはポステコグルー監督だったはずだが、英国と欧州により適応した今、飛躍の時を迎えている。
「個人差はあれども、英国のフットボール、そしてスコットランドのフットボールに慣れるまでには、時間を要すものだ」とロジャース監督は語った。